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残念ながら主人公の戦う姿勢に共感できなかった。
主人公マックスは特権階級が支配する「天国のカギ」にアクセスしたうえで、クーデター的な市民解放を目指す。 たしかに真実や不死の力が一部の人間に独占される世界は間違っているのかもしれない。しかしだからといってそれを大げさに空からバラまくようなやり方が本当に正しい解放だといえるだろうか。 主人公は安易な戦い方を選択したと思う。その捨て鉢な態度から伝わってくるのは愛情ではなく憎しみであり、祈りではなく絶望である。すべての市民にわけへだてなく与えられるようになった「不死」は新しい時代の怠惰や隷属を意味するもののように思えてならない。 この監督は映画の厳しさに真剣に向きあおうとはせず、表現の前におびえ、その力を疑った。とってつけたようなハッピーエンドも娯楽映画に埋没する監督の自己弁護にしかきこえない。 【月の】さん [DVD(吹替)] 4点(2016-01-01 11:08:23)
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