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《ネタバレ》 全体として、少し取り留めが無い=一番言いたいコトが何なのかがややはっきりしない(具体的でない)という感じも有るには有るのですが、最後まで観ると高度に寓話的で比喩的で示唆的⇒そして実に芸術的な優れた作品だと思えました。時代と、そして製作背景を考えれば結構驚くべきコトにも思えますね。芸術的という意味では、前半は確かに少しダルいのですが(その時点からも)流石のジャック・プレヴェールの手による詩的な台詞回し(愛の囁き)が中々にお洒落だったと思いますし、後半は俄然力の入ってゆく演技の質がまた高かったですよね。悪魔役のジュール・ベリも(当然)大目立ちではありますけれど、他方で名優アルレッティの得体の知れない+ごく妖艶な雰囲気も素晴らしかったかなと(ちょっとダケ若いコトもあって、ワタシ的には『天井桟敷の人々』の時よりも素直に魅力的だと思われました)。あと、その相方の男の方もよく見るとドエラいイケメンなのですよね(ギリシャ彫刻みたいな)。諸々と結構、シンプルに眼福な映画でもありました。
ドラマとしても個人的には、この世界には色々な種類の人間が居るのだ…という事実を冷徹に描きつつ⇒その中に一つ「でも正義は必ず勝つ!」というヒューマニズムなメッセージを描き込んだ、シンプルに気持ちの好い作品だと思われましたね。重ねて、この作品がつくられた状況をしっかりと鑑みるに、ソレは非常に尊いコトだった、と率直に思われます。名作の範疇かと。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(字幕)] 7点(2023-07-07 22:25:58)
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