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《ネタバレ》 守られるということは人を弱くするのかもしれないですね。お婆さんの間違った過保護で社会との接点を無くしていたクミ子。見た目小さいし、厨二病っぽかったし、16歳とかそんな年齢だと思ってました。けど24歳と聞いて『むむむ、案外深い作品かも』って思いました。
単なる内弁慶で、外では切符も買えない、人にものを尋ねられない、何のチカラも出せないクミ子。お婆さんが外出させたがらないキッカケとか、学校はどうしてたのかな?とか、恒夫がジョゼに惹かれた理由とか、もう少し知りたかった気がしたけど… お婆さんの突然の他界。ふわふわした格好だったジョゼが地味女の格好になるとことか、アニメ世界から現実に引き戻す境界線が上手く描けていたと思います。だけど民生委員の人を一方的に悪そうに描くのはどうだろうか?ま、ああいう人もいるのかもしれないけど。 メキシコ留学の夢を無くして挫折した恒夫を、挫折を恐れて現実から目を背けていたジョゼが、次の一歩を歩きだす姿を見せて励ます。図書館で子供たちに自作の絵本を読むシーンは、この作品のクライマックス。静かな展開だけどジョゼの緊張や不安が伝わる、素晴らしいシーンでした。 その後の描写はどう捉えてよいのか。よりによってあの日に行動を起こしたジョゼの気持ちが解らないし、独りでヤツを見ることを試練とするのはともかく、そこに一人で行くことさえ試練だと思ったんだけど、案外あっさり行けるのね。 鍵のかかってない家。そのままの荷物。みんなで探す。偶然見つける。合流する。リアル路線からの漫画チックな描写に少し戸惑ってしまいました。 現実だったら恒夫あんなに長い時間動けません。松葉杖って雪道を歩くように出来ていませんから。でもそこにケチを付けたいのではなく、少々力技使ってでも、大事件からの大団円ハッピーエンドにしたかったんだって、そんな思いは伝わりました。 【K&K】さん [インターネット(邦画)] 5点(2023-03-09 22:51:35)
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