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《ネタバレ》 “Beverly Hills Cop”原題まま。ロサンゼルス郡にあるセレブの多く住む独特な都市で、郡警察に属さない、ビバリーヒルズ独自の警察組織を持っているんだって。セレブが多い事もあって治安が良いため、アクセルの居たデトロイトなんかと比べると、重犯罪率も低いんでしょう。
ビカビカの最新ファッションに身を包んだセレブ達…なんだけど、'80sなのが近未来チックでもあり、懐かしくもありますね。一方でジーンズにトレーナーの普段着ルックなアクセル。当時のアメリカン・カジュアルで、普遍的だけに流行り廃りも無かった、とても楽なファッションです。現在50~60代のお父さんで、普段着がアクセルっぽい人ってまだまだ居ますよね。 さてエディ・マーフィに注目です。彼は“単独でお客を集められる、グローバルな黒人映画俳優”の第一人者です。このポジションの前任者は恐らくシドニー・ポアチエでしょう。でもポアチエ観たさにお客が呼べたかというと、どうでしょう?俳優より映画の内容だったかと思います。 やはりエディ・マーフィからなんですよ。エディは実力派俳優というより、コメディ俳優として世間に広く認知されたのが、彼のスターダムの原動力だったんでしょうね。当時の人種に対する壁を超えることが出来たのは、マシンガントークと笑顔という、彼の最大の持ち味が活かされたからでしょう。 エディ以降、'90年代に入り、デンゼル・ワシントンやウィル・スミスといった、世界的に売れた黒人スターが出てきますが、黒人が主役の映画の歴史って、案外浅いことを、ここにきて再認識しました。 そして映画では人種差別について、ほとんど触れられていません。当時はまだ黒人スターでお客が入るか手探りだった時代なのに、安易に黒人差別ネタを入れることなく、単にデトロイトとビバリーヒルズの生活レベルの差として、登場人物がみんな自然に接しているのが、本作がとても成熟した作品に感じさせます。やはりエディ・マーフィには、それだけ人を引き付ける魅力があったんです。当時まだ22歳ですよ。 この時代の、エディの脂の乗り具合は素晴らしいです。本作はそんなエディの格好良さと面白さ、彼の魅力の全部が詰まった一作でした。 …全然ネタバレ・レビューになってないですね。 【K&K】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2025-02-17 22:57:11)
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