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《ネタバレ》 “8 Mile”デトロイト市の都市部と郊外を分ける通りの名前で、黒人の多い貧困層の内側と、白人の多い富裕層の外側とに別けられる。…札幌だと新道かな。
で、主人公ジミーは内側に住む白人。いわゆるホワイト・トラッシュです。そりゃ自然とラップも身に付くでしょう。白人からは見下され、黒人からはハンパもの扱いされる。男の世界で生きていく女みたいなモン。 「B・ラビット凄いね!(でも白人でしょ)」みたく、どんなに才能があっても、どこかで“認めてもらえない”空気があるんでしょう。SDGsの無い世界だから、MCバトルでも白人なのをガンガン責められる。そんな埋められないルーツを覆したエミネムって、やっぱ凄い。 ロックが下火になってた時代、エミネムのヒップホップは売れまくってた。けど保守的な評論家は彼のアルバムを認めなかった。「エミネムまたチャートインしてるよ!(でもラップでしょ)」みたく。 “Lose yourself ”『のめりこめ』。エミネムの自伝とも言われる本作で、如何にして彼がラップの世界で認められたかが描かれる。彼の伝説の序章。あの最後のバトルに勝って、全てを掴んだわけじゃない。あのバトルで終わったわけでなく、家族の問題も仕事も恋愛も、何も解決しないまま、これから始まっていく感じが堪らない。 あのバトルから始まり、貧困層に認められてアルバムが売れ、富裕層も興味を持ち、この映画で世界が注目し、遂には保守層も認めてロックの殿堂入りしたのは2022年の話。 【K&K】さん [DVD(字幕)] 6点(2023-10-06 20:41:02)
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