男はつらいよ ぼくの伯父さん の K&K さんの口コミ・感想

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男はつらいよ ぼくの伯父さん の K&K さんの口コミ・感想
作品情報
タイトル名 男はつらいよ ぼくの伯父さん
製作国
上映時間108分
劇場公開日 1989-12-27
ジャンルドラマ,ラブストーリー,コメディ,シリーズもの,青春もの,TVの映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 シリーズ42作目。タイトルが『寅次郎の◯◯』とかじゃない本作。男はつらいよのスピン・オフ感が強くなっています。主役は満男。浪人生として今後の人生に不安だらけで、バイクで現実逃避しながらも、好きな女の子を思って悶々としてる満男。タイトルがタイトルだけに、観る前は『満男が主役かぁ…』なんて思っていたけど、意外なことに見応えは充分にあって、かえって寅の魅力が引き出された一作だったと思います。

正直『カッコいい寅が観たければ本作』と言っても良いくらい格好良かったです。「なんだオイ、酒の飲み方から教えなきゃなんないのか、まったく…」どぜう屋で教える酒の呑み方。あぁこういう大人と呑める若者は幸せだわ。「イッキイッキイッキ!」寅とは真逆の無粋な飲み方をする若者たち。実際、一気飲みで亡くなった人も話題になった時代でした。
この後のくるまやのひと悶着は、前段で諏訪夫婦の気持ちもきちんと書いているため、どちらの気持ちも伝わって痛ましい。取っ組み合いで息子に手加減されたのが判った時の博の悲しさ。上手い表現を使うわ。

いつもの寅さんと違い、本作は満男のロードムービー。バイクにゴクミ、当時の若者の流行りはキチンと抑えているけど、平成に入って2作めだけど、でもやっぱり絵面はまだ昭和。寅さんらしくないけどホモネタは、私は大爆笑しました。笹野さん何でもやるんだなぁ。あとどぜう屋で出てきた戸川純が、懐かしくてとても可愛い。おばちゃんの「私の手料理じゃナウくないんだってさ」うん。この当時『ダサい』って言葉の方が死語だった記憶があります。

泉の伯父の満男に対する苦言。本人が居ないところだし、黙って聞き流しても良いものを、一瞬間を置いて、穏やかな口調で満男の汚名返上する寅の格好良さは、シリーズで一番かもしれない。
公衆電話でくるまやに連絡する満男と寅。方やテレホンカードでピピーッピピーッと。方や10円玉でチャリンチャリンと。昭和と平成の違いを感じさせつつ、寅の掛ける電話の先にみんなが揃ってる、この最終回のような、世代交代のような演出。うん、寅さんはこれで最後と言われても納得の綺麗さです。
K&Kさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2024-02-17 19:50:14)
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投稿日付邦題コメント平均点
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