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この映画はタイトルで損をしていますね。もう少し深刻さを感じさせるタイトルだったら注目度も評価も上がったはずです、少なくとも副題のクマインカナバーをメインタイトルにするべきでした。しかしちゃんと御覧になった方々は高く評価されてるようで何よりです。①非現実的な設定がなく、善人でも悪人でもない平凡な人間の物語である。②登場人物が日本人に限られず多国籍である。③現代社会に対する批判性がある。④その上で作家性を押し出したような作風ではなく親しみやすいエンターテインメントとして成立している。現代の日本映画でこの四つの条件すべてを満たす作品を見つけることは困難ではないでしょうか。やや主人公に都合の良い展開や安易なオリエンタリズムのきらいがあるのは認めざるを得ませんが、それでも前述の①②③④の観点から見直される価値がある映画だと思います。このような美点を持つ作品が増えれば日本映画の状況はずっと良くなることでしょう。
【Сакурай Тосио】さん [インターネット(邦画)] 8点(2023-03-05 22:08:58)(良:2票)
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