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男と女と一台の車とカメラがあれば映画ができるというジャン=リュック・ゴダールの言葉は不正確でしょう、イタリアという土地を抜きにしてこの映画が成立するとは思えません。関係が死んでいた夫婦が死者の国を巡り再び生を得るみたいなお話です。博物館や遺跡は死者を連想させ、火山が出てくるのも地獄のイメージだと思います。クライマックスの聖母像の行進に集まった子供たちは天国のイメージでしょうか。意外とダンテの神曲あたりがベースにあるのかもしれません。ほとんどセルフオリエンタリズムみたいな作品ですが、ロベルト・ロッセリーニはイタリア人なのによくこんなものを作りましたね。公開当時は即興的な演技や明確でないプロットが他の映画とは異なるリアリティを感じられ評価されたのでしょうが、現代では珍しいものではないのでそれほど心が動かされる作品ではないです。
【Сакурай Тосио】さん [DVD(字幕)] 5点(2023-03-27 23:31:43)
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