| 作品情報
レビュー情報
この映画の良いところ、何よりデビルマンのデザイン。役者も演技はともかくビジュアルは悪くない。ストーリーはほぼ原作に忠実で人間のエゴやグロテスクな描写にも容赦がなく全く媚びていない(迫力があるとは言わない)。いや実際脚本は結構悪くないと思いますよ、出てくる絵面がトンチキなだけで。ビー・バップ・ハイスクールの那須博之ですので学園のシーンはそこまで悪くないです。仁科克基関係の友情ドラマは丁寧に描かれてます、一番感情移入できる部分です。でもジンメンは適当に処理されすぎです。個人的に一番感心したシーンは戦争をビルの狭間から火花が飛び交うのを見せるだけで表現するところです。単に予算がなかっただけなんでしょうが、続く窓から炎の光が差し込む中でのキスシーンも含めて暗闇の中に差し込む火という象徴性を帯びています。暴徒に襲われる牧村夫妻が寄り添い灯すマッチの火もそれに対応していると思います。明が了にお前キレイだなあというシーンはススムがミーコにキレイだねお姉ちゃんというシーンと対になっています、演出で生かせてたら割と感動的になったかもしれません。というか染谷将太って子役時代にこの映画に出てたんだ…。今見直すと2000年代の空気が詰まった懐かしコンテンツとしての需要もあるかもしれません。こんな時代だったな~懐かしいな~だけどそれほど良い時代でもなかったな~という微妙な気持ちにさせてくれます。
【Сакурай Тосио】さん [インターネット(邦画)] 4点(2023-03-24 23:24:11)
Сакурай Тосио さんの 最近のクチコミ・感想
|