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大物になってしまった監督って、たいがい自由に撮影に大金を投じることができる身分になってからいい映画を作れなくなってしまうものだ。たとえば、スピルバーグが典型。リュック・ベッソンなんて、もう、極端にそうした傾向を示している。本作がその極み。スピルバーグは、まるで子供のような、自由な想像力でもって初期の秀作群を連発し、映画業界で成功を収めて規模の大きな映画を作れるようになってから、悪い意味で大人になってしまったと揶揄されたりするが(『フック』は、“大人になってしまったスピルバーグ”自身を皮肉った結果に終わった)、ベッソンは、成功してから悪い意味で子供っぽい発想をさらけ出してしまったようだ。莫大な製作費を投入してこれ見よがしな社会派映画を作ってしまう“大人”スピルバーグと、莫大な製作費を浪費して子供の空想のような映画を作ってしまう“少年”ベッソン…どっちもどっちな気がするが、あえて言うなら、まだ前者の方がマシな気もする。
【しっと】さん 4点(2002-10-23 03:57:53)
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