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まさかこの作品がDVD化されていたとは知らなかった。しかもウィンドー・ショッピングさながら、初めて入ったCD&DVDショップで見つけた時には、これを買うためにここに呼ばれたんだろうかと、本気で思った。日本で、それもTVでオン・エアされた時には、マーク・ハミルが出ているから見てみよ、という程度の気持ちで観た作品で、実際、第2次大戦の戦争映画としては、「史上最大の作戦」や「遠すぎた橋」に比べれば小粒の感を免れない。ただ、設定が「鬼軍曹と四銃士」といった斥候小隊の作戦行動が基本で、大規模な作戦行動だけを主眼に置かず、サミュエル・フラー監督自身の軍隊経験を元に描かれたというだけに、妙に心に残る映画である。目当てのマーク・ハミルは、漫画を描くのが得意な、腕はいいが臆病な射撃手という役を、実に達者に演じている。リー・マービンの鬼軍曹ぶりはさすがというものだが、随所に見るハミルの表情が、いい。最初の作戦行動で敵兵を撃てずに、「人は殺せません」と言ったハミルが、戦時下でいっぱしの兵士面のなっていく過程は、改めて観ると、むしろ胸が痛む。時々の作戦行動をサラサラと流して描きながら、兵士は歯車どころか消耗品だというメッセージは、綺麗事を交えないだけに痛烈である。録画したビデオは15年以上の歳月で劣化していた為、このDVDとの出会いは、本当に「呼ばれたのかなぁ」という気分だ。
【Y-N】さん 8点(2002-09-22 22:45:36)(良:2票)
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