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「人を救うのに理由が必要ですか?」 この映画で中で、最も心に残った言葉である。そして、チベットに領土欲を燃やす中国でも、正しく同じ頃、中国残留孤児と呼ばれることになる子供達を拾って育てた中国人がいた。「人を救うのに理由が必要ですか?」でも、ここに軍事や政治が絡んでくると、事はあえなく変質するのだろう。ハインリヒ・ハラーの自伝が元であるから、前半が「生きてこそ」になってしまうのは仕方ないとしても、犬の餌を食らうブラピは見たくなかったなぁ。自己中な男が人生の変遷の中で共生を知っていく様は、さすがに御見事。ブラピの感情表現は、ホント見た甲斐がある。ダライ・ラマ少年の母から会見を申し込まれた時の表情は、惚れ惚れする。そのダライ・ラマ少年がまた、いい味を出している。ダライ・ラマ少年との別れのシーンは、ラスト、ブラピの切ない表情にダブって、とても印象的だった。ある意味、とても含蓄のある映画なんだけど、ブラピにあれほどの泣きの演技をさせた肝心の息子との絡みが、あんまりなまでに希薄過ぎた。だから最後が、「これで終わりかい!」になってしまうんだよ。
【Y-N】さん 8点(2002-09-24 23:47:25)
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