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レビュー情報
ブラッド・ピットの唯一の恋愛物かと思いきや、やっぱり「生きることとは何ぞや」という人生物だった。「生きる」ということを知らない死神が人間に興味を持って、死期を迎えたビルと病院で出会う老婆の言葉に翻弄されながら、「生きる」という意味を知っていく死神の揺らめきを、ブラピが実によく表現している。アンソニー・ホプキンスの熟練した名演もさることながら、ブラッド・ピットのピュアでファジーな一面を最大限活かした作品である。展開も、死期を切られたビルの結末と、インサイダー取引の企業戦争を絡めて飽きさせない。不満があるとすれば、ラスト。せっかくスーザンを女医という設定にしてあるんだから、ラストは、スーザンは橋の向こうに消えたジョーとビルを見送るところで切って、その数日後、社長急逝で一躍社長代行になった娘婿の奮闘の様子から病院に移って、女医としての日常を送るスーザンの前に、ここ数日の記憶がない青年ブラピが患者として現れ・・・という展開のが良かったなぁ。「何があったのか、よく覚えていないけど、最後に覚えているのは、君が言った言葉・・・」って。死と税金の伏線を活かしているなら、病院の伏線も活かして欲しかったなぁ。「この先は?」「時に委ねよう」で、ちゃんとリンクするし。あのラストでは、出来過ぎというか、ちょっとお間抜け。
【Y-N】さん 8点(2002-09-28 00:48:37)
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