49.昭和のような古臭いストーリーと浅野忠信の演技の下手さがどうしようもない。小泉今日子は昔は悪くなかったんだけどね。その後色々と騒動起こしてオカシクなってしまったのが残念。 |
48.《ネタバレ》 結局、主人公の二人が「ただ移動しているだけ」なんですね。小泉今日子の方は、設定がただ風俗嬢だというだけで、それが主人公の現在にどうつながっているのかが不明。また、演出も単調なので、本領を発揮する場もありません。浅野忠信の方も、終始(脚本家の)思いつきのように発言しているだけで、あえて旅路に出る意味も乏しく、また小泉その他とも絡んでいない。よって、本来なら感動ポイントのはずのラストも、予定調和にしか見えません。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 3点(2023-05-17 01:18:40) |
47.《ネタバレ》 「あ、春」の最後でヒヨコを孵化させたように、この映画の最後でもカエルが冬眠から覚めます。しかしながら、そんな暖かいエンディングとは不釣り合いなほど、そこにいたるまでの物語にはただならぬ寂しさがある。黒沢清の「岸辺の旅」が本作を意識しているようにも感じます。 「雪の断章」にしろ「風花」にしろ、何故その原作を選んだのか、その動機がよく分からないのだけど、たんに個人の人生を描きたかったのではなく、むしろ物語の舞台である北海道に対する個人的な愛憎や、あるいはローカルな感傷や、あるいは鎮魂めいたものを表現したかったのじゃないかと思えてくる。開拓から「120年」というセリフが執拗に繰り返されたりしますよね。相米慎二にとっての(実質的な地元である)「北海道」が、何かとてつもなく寂しくて悲しい場所のように感じられます。 「翔んだカップル」や「台風クラブ」や「ションベンライダー」は純粋に"文体の面白さ"を語ることのできる映画であり、それゆえに評価が高いのだろうけれど、「雪の断章」や「風花」は"文体"という観点では語りにくい部分がありますよね。逆にいうと、相米個人の本質に触れる内容であればあるほど、純粋に"映画の文体"だけを追求することができなかったんじゃないかしら? わたしは「雪の断章」や「風花」について考えるとき、相米映画を"文体"だけで語るのは限界があると感じます(→この件については、黒沢の「岸辺の旅」との関係もあわせて、ブログのほうで詳述することにします)。 やさぐれた男女の物語ですが、美男・美女の主演ということもあって、映像だけ見るとまるでトレンディドラマのように"キレイ系"の作品に仕上がっているのは意外。美しい映画といえないこともないけれど、これも叙情が先行してしまった結果のように見える。なお、大友良英の音楽は「これでいいのかな?」と感じるほど主張が強かったですね。 【まいか】さん [インターネット(邦画)] 8点(2022-04-30 06:35:09) |
46.《ネタバレ》 フラッシュバックが説明的に煩瑣に入って来て相米には珍しい作りだ。長さ(けだるさ)による不経済な語りという相米流は抑制され気味だが、やはりおおいにある。封切りの映画館ではさっぱり感動しなかったが、いま見直せば良さはある。 【ひと3】さん [映画館(邦画)] 7点(2015-01-14 11:06:33) |
45.もはや女優として、小泉今日子は安心して見ていられる。 風俗嬢という役柄にはショッキングだったが、決して安っぽくはなってはいないし、安売りしているわけではないとも思えた。 そのへんは相米監督が小泉今日子というブランドを軽々しく扱わずに、丁重にお取り扱いなさっていたからなんじゃないかなとも思えた。 とにかく自分は小泉今日子の無理してなさそうな自然な演技が大好きだ。デビュー作の快盗ルビイの頃から大好きだ。 【3737】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2011-02-16 22:56:24) |
44.《ネタバレ》 相米慎二監督の遺作となったロードムービー。非常に淡々とした展開だが、見ているうちにだんだん引き込まれた。風俗店で働くゆり子(小泉今日子)とそこの客として彼女と出会った簾司(浅野忠信)という互いに人生の屈折を味わった二人が主人公なのだが、その二人を通して人生とは何かということを深く考えさせられる映画になっていてとても良かった。全編にわたって死の影がつきまとい、とても重いのだが、相米監督は主人公の二人をとてもあたたかくそして優しく見つめているのが見てとれる。それはゆり子が雪の中で薬を飲んで自殺しようとするのを簾司がなんとか助けようとするシーンだったり、未来への希望の持てるようなラストシーンに躊躇に表れていて、この監督の優しさが感じられるし、もちろん、この映画の撮影中は相米監督は自分が死ぬことなど考えていなかったかもしれないけど、この映画が公開された年に肺がんにより亡くなっている。それを思うと遺作がこれなのは本当に偶然なのだろうかと思えてきてしまってなんだか妙に悲しくなってしまった。柄本明が座頭市のモノマネをするシーンは微笑ましいが、もし、相米監督が亡くならなければ次回作は初めての時代劇(「壬生義士伝」)だったということで、深読みしすぎかも知れないが初めて挑むジャンルへの意欲のようなものも一方で感じられていただけにやはり相米監督の早すぎる死というものが惜しまれる。この間見た「魚影の群れ」もそうだけど、相米監督というのはただのアイドル映画の監督というのではなく、れっきとした作家性も兼ね備えた素晴らしい監督であるということを遺作となってしまったこの映画でもじゅうぶんに感じることができた。まだ何本かしかこの監督の映画は見れていない気がするんだけど、出来る限り見ていきたいと改めて思う。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-11-04 14:30:53) (良:1票) |
43.《ネタバレ》 人は誰しも挫折を一度は経験し、それによって成長していく。この映画の主人公の二人、男も女もお互い挫折しながらも相手を思い、そして、人として必ずいつかは直面する「死」という大きな問題について考えながら生きている。娘を置き去りにしたまま出逢った自分と同じような落ち零れ状態の男と旅に出る小泉今日子演じるゆり子が雪の中で「死」に向おうとする時、川の向こうから走って助けにやって来る簾司(浅野忠信)の姿にはそれまで二人で旅してきた者としての男の優しさ、かっこ良さが見られる。そういう場面をきちんと描き、見せてくれている相米慎二監督の優しさが感じられて「ありがとう!相米慎二監督」と言いたくなった。遺作にしてもこの何とも張り詰めた重たい空気の中でこんな優しさを見せてくれる相米慎二監督、監督自身が既に「死」について自分の命が短いということを察していながらもこの映画における小泉今日子と浅野忠信の二人だけには自分の分までも長生きして欲しいという何かそんな願いが感じられる。娘との再会で娘の手から飛び出して去っていく蛙の姿が親子ともう一人、浅野忠信の未来を託している象徴であるようにも思えるし、それを離れた所から見ている浅野忠信を映すシーンなど良い場面が多いのもこれまた相米慎二監督の他の映画に共通して言えるし、そして、私が一番のお気に入りの場面は旅先での宴会の場面での柄本明の「座頭市」の物真似をする所!勝新「座頭市」ファンの私にはあの場面を見て、時代こそ違えども同じ日本人として、日本映画を支えてきた者同士、あの場面、勝新がもっと長生きしていれば見せてあげたかった。相米慎二監督もきっと同じである。相米映画における空気、季節感、美しい映像美、話としての面白さよりもこの映画を観て、相米映画とは何か?物語だけが映画ではないということを教えられた思いでいっぱいです。 【青観】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-07-17 10:20:32) (良:1票) |
42.物語としては面白いものじゃないけど、着地点は少し感動的で良かったと思う。 思わず泣いてしまいそうになりました。 あと、出番は少ないけど、麻生久美子がエロかった。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-08-29 15:10:22) |
41.《ネタバレ》 実に淡々とした流れで主役二人のキャラクターだけで見ていたようなものだったのですが、小泉今日子が死にかけるあたりから一気に画面に引き込まれました。心底切羽詰まっている場面のはずなのに、決して絶叫芝居にならない浅野忠信がいいです。ラスト、人生いいこと無くても生きていくしかないんだよね、とホロ苦く終わるのかと思ったら・・・温かいです。 【KYPA】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2008-05-30 20:22:03) |
40.カエルの声として最後のクレジットに鶴瓶の名前が出ていたのが一番おもしろかったです。前半の1時間過ぎ位までは眠気との戦いでした。小泉今日子も悪くはなかったが、できればあの風俗嬢の役どころは他の女優さんに演じて欲しかった。「風俗嬢」ってイメージじゃないんだよね 小泉さん。 【☆Tiffany☆】さん [地上波(邦画)] 4点(2008-01-08 09:38:20) |
|
39.これは逆に、巷での評価があまり高くない作品だが、私は意外と好き。別にキョンキョンは好きではないが。浅野忠信の「独り言つぶやき系」の演技が好きな私にとっては、なかなか味があって良い作品だと感じた。 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2007-09-04 09:22:39) |
38.《ネタバレ》 私自身お酒が大好きで飲みすぎる事もしばしばあるので、この作品の浅野忠信の姿が他人事とは思えず、ついつい感情移入して観てしまいました。浅野忠信の酔っ払いっぷりは中々リアルで良かったですね。 内容的には、小泉今日子と浅野忠信の微妙な距離感のある関係が、コメディチックな面も見せてくれていて、回想シーンのヘヴィさを中和しています。 桜や雪山等の背景も素晴らしく、ラストも清清しい感じで派手さはないけど良い作品だと思いました。 【TM】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2007-05-02 16:35:11) |
37.《ネタバレ》 物語がとんでもない方向へ飛んでゆくことを期待しながら見ていても、いつまでたっても淡々と進んでゆく。それでも変な二人の、かたくなに寄り添わない二人のロードムービーに次第に引き込まれてゆく。「風花」とは山肌の雪が風にさらわれ花びらのようにひらひらと舞う雪のことなんだそうです。小泉演じる風俗嬢も浅野演じるエリート官僚も昔は持っていただろう「目的」を失いまるで風花のようにフラフラと人生を消化してゆく。その行き着く先に「死」を見つめる。しかし風花が溶けるということは「死」を意味すると同時に春を招く、つまり「再生」を意味する。まさに二人のロードムービーは「再生」への旅。顔を上げる時期は必ず訪れるのだ。春を告げるカエルがぴょんと跳ねるエンディングが清清しい気分にさせてくれます。 【R&A】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-08-25 18:24:02) (良:1票) |
36.相米監督の遺作!ということで身構えてしまうが、遺作なんてものはこの世に置いていかれた側にとって遺作なのであって、本人はあの世でもせっせと作品を仕上げているんだろう。 だから、遺作が作家の個性の集大成になるわけではない。遺作という先入観があったせいか本作は相米色(思うに長回しのシーンや可愛げのあるチープさ)が控えめな気がした。映画評論家は例外的作品も、うまく作家史の文脈に位置づけるだろうが、いち映画ファンとしては相米監督の寛容なサービス精神にただただ感謝するのみです。 酔っ払う浅野は非常に自然な演技だった。ベスト酔っ払いアクターです。 【ことり式】さん [映画館(字幕)] 5点(2005-09-11 07:16:55) (良:1票) |
35.私は好きな映画でした。ダークサイドの世界を生きてきた人にはおすすめです。エリートと風俗嬢の良いところも悪いところもすべて好きです。この二人が演じなければ出来ない雰囲気が最高です。っていってもストーリー性は乏しいので9点♪ |
34.物語としては嫌いではないんだけど、最後にキョンキョンと浅野がくっついた方が良かったな。それにキョンキョンのあの踊りの場面はどうか?と… |
33.《ネタバレ》 いきなり4分以上の長回しオープニング。相米さんですなー。さて、カエルの鳴き声で始まるそのオープニング。これが映画全体を支配していることに最後に気付きます。ラスト、子どもの手から飛び出すカエル。カメと対比させながら、人と出会うことで時間はかかったけれどもピョンと弾んだ心的変化。そしてあっさりとした別れ。ここが2人のこれから、不器用ながらも人との距離感が確実に変わるであろう未来を感じさせてくれてとても温かくなりました。人生なんぞ、風花のようにどこからともなくやって来て、はかなく輝き消えるものなんですぞ、ゲロゲロ。 【彦馬】さん 8点(2004-05-30 11:27:05) (良:1票) |
32.心温まる映画だったように思います。ストーリー的にはだらだらしてて特に見せ場ってものがないのだけど、人の心の傷が徐々に癒えていく過程が伝わってきた。私はすごく好きでした☆ |
31.噂に名高い相米監督の映画を見るのは初めてで期待していたのですが…だめでした。 ダラダラしすぎ…退屈すぎ…眠い…。 【ふくちゃん】さん 3点(2004-03-02 18:27:28) |
30.傷ついた男女の、癒しと回復のお話。そんな内容に合わせる感じで、全く急ぐことのない、非常に淡々とした展開。テンポ悪いかもしれないけど、これはこれでアリだと思う。 【なおてぃー】さん 6点(2004-02-03 20:14:37) |