2.《ネタバレ》 「踊る…」という、全盛期のフジテレビドラマの力が生み出したコンテンツが、メディアの転換期にどのような足掻きをみせるのか・・・?
当時、それこそ踊らされていた身としては、負け戦とは覚悟しつつ見届ける義務があるのではないかと…
勝ち目のない強豪に挑む一昔前のサッカー代表チームを見守るような心境で映画館に向かいました。
・・・
・・・結果、敗戦 ホームで0-1、アウェイで二戦目を迎える。
甘めに評価してこんな感じです。
続き物の前編とはいえ攻め手が少なく、インパクトに欠けました。
ストーリー展開はやや強引で、演出が下手といいますか、感動させるはずのところで感動しきれないのが、実にもったいなかった。
また、主要キャスト含む脇として登場する人物で、爪痕を残せた者は皆無だったと思います。
おちゃらけ的なキャラを入れるのは「踊る…」のカラーですが、ことごとくスベってました。
矢本さん(冒頭の警官)、松下さん(ラスト近くの刑事)、設定が実に気の毒でした。
生駒さん(新米弁護士)、、過去作登場の出汁に使われただけで論外でした。
酷評を並べてしまいましたが、退職した室井が秋田の田舎にいる、この設定は秀逸だと思います。
前々作、前作の流れからして、本庁で出世している設定だったら目も当てられなかったでしょう。
他にこれといって目立つキャストがいなかったことで、まさに主演の柳葉室井の存在感を堪能できる仕上がりだったかと。
ドラマ放送から27年・・・自分自身の老いを室井に重ねて実感するとともに、あの頃を振り返り涙せざるをえません。
何だかんだ、次作が楽しみです。大逆転は期待していませんが、何とか1点 印象に残るゴールを決めてほしい!
次作11月には、凋落するテレビの最後の足掻きを見届けに行きたいと思います。