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<ネタバレ>基本的にタイトルに“ゾンビ”というワードが入った映画は観ない。理由はただ単に、「怖いから」だ。
何歳になってもホラーは苦手で、故にゾンビ映画も避けてきた。
ただし本作は、もろに「ゾンビランド」と銘打ってはいるけれど、他のゾンビ映画に対して随分と“毛色”が違う感じがありありとしたので、意を決して観てみた。
言うなれば、「ゾンビ映画」というジャンルを冠したロードムービーといったところか。もしくは、ゾンビ映画そのものをパロディ化したコメディ映画とも言える。
ゾンビが蔓延る世界で何とか生き延びている元ひきこもりの青年と息子を亡くした無頼漢と美人詐欺師姉妹が出会い、道中を共にしながら、結束を強め無くしていたものを取り戻していくという、想像以上にドストレートなストーリー展開だった。
正直なところ、もっと破天荒でエスプリが効いた映画世界を期待していた部分もあったので、物足りなさは否めない。
全編に点在するコメディ要素も少々ローカルネタすぎるというか、アメリカではウケるのだろうなというものが多くて、入り込めなかった。(「トゥインキー」って結局どんなものなのかいまいち分からずじまい……)
展開はもうひとつパンチが足りなかったけれど、主要キャストはそれぞれ良い味を出していた。
特に、「ソーシャル・ネットワーク」でフェイスブックの創始者を演じてアカデミー賞にノミネートされたジェシー・アイゼンバーグは、神経質な主人公を好演していた。
「ソーシャル~」の時とほとんど同じ風貌で登場し、今作での役どころも引きこもりのパソコンオタクという設定なので、キャラクター性に面白い類似性があった。まったく関係のない映画だが、「ソーシャル・ネットワーク」の“パラレルワールド”という位置づけで観ると、また違った面白味が生まれてきそうだ。
ところどころで脱線したり、無意味に思える演出も多い映画だったが、そういう“粗”自体がこの映画の面白さだろう。
僕のように、「ゾンビ映画」が苦手な人のための「ゾンビ映画」だとも言えると思う。
あー、あとこれは言っておかなければ。
ビル・マーレイは流石だ。[良:1票]