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<ネタバレ>日本版ゴジラをじっくりと見たことがない(テレビでながら見ならある)ので本家との比較はしませんが、良かったです。エメリッヒ版ゴジラとは雲泥の差だと感じました。本作では、ゴジラはMUTOという怪物を倒します。そういう意味では一見すると人類の味方に思えるかもしれません。しかし、ゴジラはあくまでも目の前の怪物とただ戦っているだけにも見えます。映画の中の人類はゴジラを救世主かもしれないと感じている表現もありましたが、ゴジラは恐らくそんな人類の思惑とは無関係に生物の本能として敵と戦っていたのではないでしょうか。また「敵」として描かれているMUTOも、地球上のいち生物と考えれば人類にその存在を消滅させる正当な権利は果たしてあるのか、オスMUTOとメスMUTOの睦まじい様子や、卵を燃やされて悲しげに咆哮するメスMUTOの姿を見て、そんなことも考えさせられました。渡辺謙演じる芹沢博士の「人類は自然をコントロールしている気になっているが実は逆なのだ」という言葉が突き刺さります。