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<ネタバレ> 腕っぷしが強いわけでもなければ、殺し屋でもない。競馬が弱くて借金もかさんでいる。しかしずば抜けた頭の良さと、その人柄で、敵・味方双方から一目置かれているという変わったヒーロー像の主人公トム。
そのトムですが、一見何を考えているのかわかりません。
ですが、彼の行動にはある優先順位がはっきり存在していて、実は終始一貫しているのがわかります。
漫画のワンピースに例えるならば、彼はまさに「火拳のエース」のような存在。「トムとレオ」は、「エースと白ひげ」の関係にそっくりです。
トムの目的はただ一つ。「レオを守ること。」
そのためには他はどうなってもいいんです。
・・・のはずだったんですが、彼のそのキャラにぶれが・・・
それがヴァーナの存在。彼女の存在は、彼にとって唯一目的意識をぶれさせてしまうものでした。
土壇場で、彼は「レオを守る」という本来の目的から逸れる行動をとってしまいます。
それが、「ミラーズ・クロッシング」でヴァーナの弟バーニーを逃がしてしまうという愚行です。
オープニングの映像も、このミラーズ・クロッシングでした。
当然彼はこの行為によって窮地に立たされていくわけです。
ってな感じで、冷静かつ頭がばりばりきれる主人公のトムがかなりかっこ良いのに、ちょっと私情をはさむだけで途端に窮地に立たされてしまう展開が見事で、かなり見入ってしまいました。
頭脳戦やかけひきをメインとしたマフィアものですので、そういったものが好きな人にはかなり楽しめると思います。[良:1票]