<ネタバレ>ヤバイ奴らが運営する地下の賭場を襲うことに決めたチンピラ2人 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>ヤバイ奴らが運営する地下の賭場を襲うことに決めたチンピラ2人組。かなり杜撰な計画は奇跡的に成功するものの、ドラッグにだらしない相棒が酒場でつい口を滑らせたことから、常に冷静沈着な殺し屋ジャッキー・コーガンが2人の元へと忍び寄る。楽勝で大金が稼げたことに浮かれていた彼らだったが、一転して自業自得の窮地へと追い込まれてゆくのだった。一見、そんなオーソドックスな犯罪ドラマと見せかけながら、実はブッシュ政権末期で破綻した経済至上主義政策に翻弄されるアメリカ社会を暗喩的に描いたクライム・サスペンス。とにかく、一本の映画としてみればあまりにも稚拙と言わざるをえません。タランティーノの映画に出てくるエピソードの一つとして検討されながら、ぎりぎり採用されなかったようなお話をなんとか引き伸ばして90分の映画へと無理やり成立させたような退屈極まりない作品でありました。NYからやって来るアル中の殺し屋も、恐らくどうしようもない駄目男のトホホ感をタランティーノっぽく漂わしたかったのだろうけど、完全に失敗しています。そして、肝心の暗喩のほうも上手く機能しているとは到底言いがたい安易な代物。お年を召しても相変わらずカッコいいブラット・ピットや、レイ・リオッタが殺されるシーンでのスローモーションを多用した凝ったカメラワークとかはなかなか良かっただけに残念です。