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<ネタバレ>ある日、へまを犯した麻薬の運び屋がヘリコプターから森に巻き散らしたもの。それは、大量のコカインだった――。たまたま森を歩いていた何も知らないクマがそんなコカインを食べてしまったからさあ大変。普段は大人しいはずのクマが突如として狂暴化!その日、偶然森にやってきていた人々を襲い始めるのだった。学校をさぼり幻の滝を見に行こうとしていた少年少女、大自然が大好きなネイチャーカップル、地方に出張へ向かっていた刑事、森の警備を担当する森林パトロール、そして麻薬の元締めである地元の大物マフィア……。果たして彼らは殺人ラリックマの脅威から無事に逃れることが出来るのか?というお話。それ以上でもそれ以下でもありません。シンプルイズベストにもほどがあるほどシンプルな、まぁ一言で言うとバカ映画なのですが、それでもクマのCGが予想以上に高クオリティでぼちぼち楽しめたかな。よだれを滴らせながら襲い掛かってくるこのクマ、もちろん怖いんですけど、それでも時たまなんか変に可愛く見える瞬間があるのが本作のミソ。大量のヘロインに全身をこすりつけて寝転がる姿なんてなんともキュートで、ここらへん、女性監督ならではかもですね。物語の後半、さらに可愛い2匹の子熊が出てきたのも嬉しいサプライズでした。まさかの母親やったんかーい(笑)。ただ、そんなキャラ立ちしまくったクマ親子に比べ、対する人間キャラがいまいち魅力的でなかったのが残念。唯一印象に残ったのが森の保安官であるおばさんくらいであとはみんな、何処かで何度も見たようなステレオタイプの平凡な人たちだったのが惜しい。ここはもっとぶっ壊れた、一度見たら忘れられないくらい強烈なキャラが一人くらい欲しかった。また、肝心のお話自体もそんなにはじけ切れていない印象。クライマックスとかもっとむちゃくちゃしてくれても良かったような気がしなくもない。と、そこら辺に物足りなさは残るものの、コカインでラリッたクマが大暴れというぶっ飛び設定とそのクマちゃんの意外な可愛さに最後まで楽しんで観ることが出来ました。真夏の熱帯夜にビール片手に観る分にはそこそこ面白い、いいおつまみムービーであったと思います。