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タイトル名 |
わらの犬(1971) |
レビュワー |
R&Aさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2005-05-25 17:11:13 |
変更日時 |
2005-05-25 17:11:13 |
レビュー内容 |
妻の不安をよそに何も行動を起こさない主人公デイヴィットにさんざんイライラさせられ、我々は暴力に対して暴力で答えるデイヴィットを期待する。そして終盤、遂にブチギレて、ひとり果敢に戦うデイヴィット。文章で書くと爽快感を得れそうな展開だが爽快感は皆無。後味の悪さだけを残す。人間に潜む「暴力性」を描く、という観点からすれば、この後味の悪さこそが正しい「暴力」の描き方なのかもしれない。前半のイライラ感は実は目に見えない「暴力」のせいもある。平和主義というよりは、なんとか穏便にやり過ごしたい、いや勝手に穏便になるのを待つだけ、というデイヴィットは、不安を訴える妻に対して手を上げない暴力を振るっていると言える。けして楽しめるアクション映画ではないが、あえて楽しめないことを評価したい。 |
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