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タイトル名 |
うつせみ |
レビュワー |
R&Aさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2010-03-30 17:40:14 |
変更日時 |
2010-03-30 17:40:14 |
レビュー内容 |
男女二人が何もしゃべらない。誰もが想起したように私も北野武の『あの夏、いちばん静かな海。』を想起する。だけど、目指すところがそれぞれ違う。北野は言葉を映像に置き換えるという映画の原点を見せてくれた。キドクは男女がしゃべらないことで他のしゃべる人たちから浮かせているに過ぎない。非人間化してゆく男のミステリアスさと相まって摩訶不思議な世界観を作り出しているが、けして北野のように映画そのものの豊かさを目指したものではない。要するにレベルが違うってことを言いたいのだが、けしてこの作品が駄作だと言ってるわけでもない。目指すところが違うんだから。そもそもこの男と女の間には語らなきゃならないほどのいろんなものが根本的に欠けている。空虚。そして互いが互いの空虚を埋める存在。そのことを描いてみせたという点では素晴らしいのかも。これ、二流以下の監督だったら「世にも奇妙な物語」になっちゃうんだろうな。 |
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