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タイトル名 |
シャイニング(1980) |
レビュワー |
R&Aさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2005-09-27 15:27:19 |
変更日時 |
2005-09-27 15:27:19 |
レビュー内容 |
常に最新技術と最新機器を駆使して見た事も無いような美しい映像で驚かせてくれるキューブリックが、その一貫した映像哲学を微塵も曲げずにホラーというジャンルに挑んだ作品。オープニングの空から車を追いかける映像は最もキューブリックらしい画で、美しい大自然が映し出されているのにそこには一切の感情も無く、得体の知れないものが空からついて来ているような錯覚をしてしまう。子供がおもちゃの車でホテル内を走りまわる姿をぴったりと後から追う映像はオープニングの映像に通じるものがあるが、角を曲がる度に何かが映し出されるんじゃなかろうかという恐怖感を煽る。迷路の中を追う映像だけは追っている者がはっきりとしていてサスペンスとしての躍動感に満ちている。そのサスペンスのクライマックス不在とでも言おうか、あっさりと終える結末もジャンルにとらわれない作りとして気に入っている。逃げきったと思わせてバーンと出てくるというホラーのお約束が無かったのが良い。「怖い」という感情を最大限に導き出すべきホラーというジャンルにおいて感情無き「美」が別の種類の怖さを作り出しているという、異色作というのはこういう映画のことを言うんじゃないだろうか。ニコルソンのインパクトありきの作品というイメージもあるが、ニコルソンはキューブリックの色に染まったにすぎない。この人は個性のきつい顔立ちであるのに、はたまたスター俳優でもあるのに、どの監督の作品にもきっちりと染まってみせる演技力を持っている。 |
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