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タイトル名 |
害虫 |
レビュワー |
R&Aさん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2007-04-12 11:17:05 |
変更日時 |
2007-04-12 11:17:05 |
レビュー内容 |
まるで『どこまでもいこう』のプラモデル少年の家庭。母は全然母ではなく、それ以前に大人でもない。目の前の問題から常に目を背けている。それゆえに子供もまた成長を止めている。大人になることを拒んでいる。だから少女は無防備で浅はかな行動しか出来ない。堕ちるべくして堕ちてゆく。この作品、塩田監督の同年作品『黄泉がえり』や新作『どろろ』のその多用される「言葉による説明」がおもいっきり排除されている。しかし画そのものに説明を不要とするだけの説得力が無い。例えば、蒼井優の何度も繰り返される登校シーンはめげずに宮崎あおいを学校に誘っていることを意味しているわけですが、どのシーンも道が同じように濡れており、まるで夢か妄想のようなシーンになってしまっている。家を燃やすシーンも唐突で、どちらの家なのかも分かりづらい。主人公である宮崎あおいにほとんどしゃべらせなかったのはむしろ正解で、静けさの中の小さな闇のようなものがうまく表現されているようでもあったのですが、もう少し各シーンに丁寧さというか親切であっても良かったと思う。 |
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