|
タイトル名 |
夜の人々(1948) |
レビュワー |
R&Aさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2010-09-30 15:24:43 |
変更日時 |
2010-09-30 15:28:47 |
レビュー内容 |
3人の脱獄囚がとある場所を目指す冒頭の短いシーンで3人の立ち位置と人となりが映し出されている。主人公の青年が脱獄囚でありながらさほど悪い人間ではなさそうであることがすでにここで明示されている。もちろん言葉での説明なんて無い。女との出会いのシーンはそれが運命の出会いであることが一目でわかる。お互いほとんど言葉を交わさないシーンでも、それは出来るのだ。そして不必要な言葉で埋め尽くされることでぎこちなさが強調される告白シーンの初々しさよ。共に逃げる悲壮よりも共にいることの幸福がはるかに勝る新婚生活の瑞々しさよ。そして儚さよ。とくにヒロインの、初登場シーンの暗さから一転して見せる輝かしい笑顔は、それだけで幸福感を満たせ、またその後の暗雲をも予感させる。バッドエンドという結果の分かりきったラストシーンは、それでも二人のハッピーエンドを願わずにはおれない。 |
|
R&A さんの 最近のクチコミ・感想
夜の人々(1948)のレビュー一覧を見る
|