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タイトル名 |
パッション(2004) |
レビュワー |
R&Aさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2006-06-19 16:58:19 |
変更日時 |
2006-06-19 16:58:19 |
レビュー内容 |
イエスを描いた映画は、そのほとんどが聖書に沿ってイエスの生涯が語られる。その中にあって「受難」のみを描き、それ以前のエピソードをフラッシュバックというカタチで見せてはいても「受難」のシーンに絡んでくる事柄以外はばっさりと切り捨ててしまったこの作品はそれだけで異色であり、他とは違うという一面において意義があると思う。私はキリスト教徒でもなんでもないが、これはイエスを描いた映画ではなく、キリスト教の心理を描いたものだと思った。目を覆いたくなるような拷問をひたすら受け続けたイエスが「彼らを許してください」とつぶやく。迫害されれば迫害するものを愛しなさいと言う。この「受難」のエピソードは知っていても「受難」の過酷さはなかなか伝わらないものだ。でもこの作品は拷問が激しければ激しいほどにそれを受け入れることの尊厳さが際立つ。イエスの「奇跡」だとか「復活」だとかは置いておいて、今世界の、特にアメリカのキリスト教徒たちに向かって「許す」ことの偉大さをあらためて提示しているのだと思った。ただもう一回見ようとは思わない。それほどに痛々しい。 |
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