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タイトル名 |
メリーに首ったけ |
レビュワー |
あばれて万歳さん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2005-04-30 00:55:57 |
変更日時 |
2005-05-12 14:03:42 |
レビュー内容 |
正直言って観る前は単なる下品なコメディだとばかり思っていたのですが.... 予想を裏切るすばらしい出来にびっくり!の映画でした。あぁ今まで観ていなかった自分の馬鹿!!! 映画として素晴らしい箇所の一例をあげれば、劇中で何度も描かれる「知恵遅れの弟の耳を触ると興奮して大暴れ」の伏線とそのオチです。 この伏線は何度も出てくるんで「きっとなんかあるんだろうな」と観客に思わせるわけですが、重大に見えるこの伏線はラスト前のシーンで実にあっさりと解決されます。 それは、自ら身を引くことを決意したテッドが部屋を出しなに弟の耳に「バイ」と言い弟が「またね」と答えるシーン。 これ「弟がテッドになら耳を触れられても大丈夫=テッドって..」という非常に非常に大事な事を表してるシーンなわけですが、その大事な伏線の解決シーンを実にあっさり流しちゃってます。(そのシーンについてフォローするシーンがないからただ流れさるだけ) 観客が漫然と見ていると気づかない事すらあるだろうという見事なまでのあっさりっぷり。 映画の伏線ってそれでいいのか?と。ちょっと考えてみたり。
しかし劇中ここぞというシーンで伏線を「どうだ!」とばかりに解決してみせて悦にいってる映画が多い昨今、このあっさりした伏線の処理の仕方はむしろ見事と言うほかないんじゃないでしょうか? 単に下品なコメディに見えるかもしれませんが、この映画は細部にかなりのきめ細かい配慮をもって製作されていて、一見バカ映画にしか見せませんが、実はじっくり鑑賞してこそ面白い映画なんじゃないかと思います、うん。 ..まぁじっくり観ても本質はバカ映画なんでしょうけど、バカ映画で何が悪いのか、と。
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