6.《ネタバレ》 途中までは良かった。突如始まった理不尽な攻撃からただ逃げる恐怖、パニックになった人々の恐怖がリアルに描かれていた。本当に怖い。宇宙人よりも人間のパニック行動の方がよほど恐怖だ。冷たい演出+ダコタ・ファニングの名演技もあって、鳥肌が立った(ただ、この子は大人になったら落ちぶれちゃうかもなぁ、すでに老け顔だもんなぁと観てる間に思った)。特に前半の宇宙人襲来シーンは人間が無感情に次々とやられていき、”夢と希望のスピルバーグはどこへ??”とあっけにとられていた。 でも、ラストがグダグダ。どうしても人間、というかアメリカが勝たなければいけないのか。スピルバーグ監督久々の駄作。『ジュラシック・パーク2』以来だと思う。原作と違うオチにするくらいの気概を見せて欲しかった。 【おしりはばとび】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-07-04 00:56:01) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 テレビCM以外の予備知識は全く無しに観てきました。これ、全然「宇宙」戦争じゃないですよね?地球が一方的にエイリアンに侵略され地球人が駆除される話であって、地球軍対侵略者軍という構図にはなってない。(まあ、邦題についてはスピルバーグに文句を言うのは筋違いだし、映画そのものの評価とは何の関係も無いのですが…。)絵的には凄かったです。トライポッドの圧倒的なスケール感と言うか、こんなものが突如街に現れて攻撃してきたら私だったら逃げる気力さえも無くなってその場に呆然とうずくまるしかないでしょう。逃げるったって、一体何処に逃げりゃいいのさ?あと、駆除を開始するときの、あの「ボー」っていうサイレン音、滅茶苦茶怖いです。小さい子が観たら絶対トラウマになりますよ(笑)。地球の軍事力では全く歯が立たないし、どうやって攻略の糸口を見つけるんだろうと思っていたら、あんなオチだったとは。しばらく開いた口が塞がりませんでした(苦笑)。でもある意味、何かしら弱点を見つけて反攻に出るのだと思い込んでいた分、大どんでん返しな結末ではありました。彼らがこの後、ワクチン打って万全の体制で再来しないことを望みます。 【(^o^)y-~~~】さん [映画館(字幕)] 6点(2005-07-03 12:45:42) (笑:1票) |
4.《ネタバレ》 前半は本当にすばらしかった。ビグザムを思わせるトライポッド登場のシーンはすごすぎて爪先がつりそうになりましたよ。「激突」より、スピ演出の真骨頂は目線をまったくぶらさないことにありますが、その集大成とも言える名場面。「マイノリティ・リポート」前半の追跡劇といい、流れをもったアクション演出においてスピに勝てる監督はいないでしょう。そのぶん、スポットでの破壊力に欠けるのがスピの弱点。思えばスピルバーグ、彼は娯楽映画の王者とされながらも、今まで大量破壊映画を撮ったことがないんですよね。正直、私はそんなスピにスペクタクル描写ができるのだろうかという不安があったのですが、その不安は的中してしまいました。この映画には、「宇宙戦争」に当然期待される荒唐無稽なまでにとんでもないシーンってのがないんですよ。「ロストワールド」でも、せっかくT-REXをサンディエゴに上陸させながら、都市で暴れ回らせず郊外を散歩させるだけだったスピ。意図的にやってるのかと思うほど、彼はここぞというスペクタクルシーンを見せてくれません。軍隊総攻撃など、全然描写が足りませんでしたよ。軍隊がめっためたにやられるシーンまできちんとあれば、もっと絶望感が出たと思うんですけどね。一方で地下室の場面とかはムダに長すぎ。ティム・ロビンスの役が必要だったとはどうしても思えないし。ノコノコと宇宙人が出てくる必要もありませんでしたね。「ブーン」ってお時間のチャイムが鳴ると、すごすごとトライポッドへ帰っていく宇宙人さん達。観光に来たんですか?問題のクライマックスもカタルシスなさすぎ。ウィルスで弱った宇宙人を10人程度の兵隊さんがバズーカで攻撃。「うちの町でもトライポッドを倒したんですよ」みたいな終わり方では、ねぇ。やっぱり、形勢逆転に乗じてこれでもかってくらいの地球側の大反撃が見られれば、お腹いっぱいにはなれたでしょうに。こうして考えると、「インデペンデンス・デイ」とかぶることを極端に避けてるような気がしてきますね。都市の破壊、宇宙人相手に歯が立たない軍隊&ラストの猛反撃。「宇宙戦争」と聞いて誰もが連想する見せ場が、この映画からはことごとく排除されています。意図的なまでに。まさか、これがスピにも目覚めた巨匠のエゴの結果だったら、それはちょっと残念ですね。彼には、最高の技術を持った映画少年であり続けて欲しかったんですけどね。 【ザ・チャンバラ】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-07-03 01:27:05) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 週末にかからない前に観てきました。地中に埋めておいてとのアイデアは面白いし、形もウェルズの原作を踏襲しているのですが、やはり古さが気になりますね。19世紀の戦争では地上を移動し高地からの攻撃と言うのが必勝パターンで、それに沿った戦闘マシンとして(飛行機はおろか戦車とかの出現前ですから)の三本脚の移動体でしょうが、もののけ姫のダイダラボッチとかに見えてしまいます。それに比べると半世紀前の空中を滑るように静かに移動する戦闘マシンのほうが不気味さのインパクトが大きいようです。捕虫篭に人間を拾い集めて吸血とかも、やはり19世紀の遺物のようで子供相手の怪奇ものとしては怖いけれど凄さや斬新さには欠けてしまいます。目的が彼らの植物の肥料みたいな説明も少しあったけれど説明不足(ちゃんとした分析とか対抗策の検討とかの場面が欲しいところですいし)。軍隊も戦車と小火器程度しか持ち出していません、米国国内であっても即応体制はもっとしっかりしているはずなのに。探査用のビデオアイみたいなのも物凄く太いばかりでスマートさに欠けているし。人が殺されるシーンには極力残酷な場面を出さないようにしているのは子供を観客層として念頭に置いている感じです。宗教とかチャネリングの類が出てこないのも「政治的正しさ」に気配りの商業政策が見えすいています。半世紀前では恐怖に絶叫するのが女性のパターンでしたが、ここでは餓鬼の役割になっています。最後のシーンで折角集めた血をぶちまけてよろめき出るとかお馬鹿演出過ぎます。一体どこに金をかけたのでしょうか。 【たいほう】さん [映画館(字幕)] 4点(2005-06-30 17:53:17) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 まず何が驚いたかって言うと、映画ってたった50年の間でこんなにも進歩できるものなんだということ。とにかく視覚効果が相当凄い。一目で全部CGって丸分かりなんだけど、それでもとてつもない迫力と恐怖感がある。物語の緩急の付け方も非常に上手く、そこは流石スピルバーグ、巨匠と凡才の差を見せ付けました。誰かも言っていたようにまるで自分もフェリエ一家と一緒に逃げているような気分になるけど、本当に怖いのは容赦なく人類を駆逐していく宇宙人ではなくやはり理性を失った人間でしょう。中盤で暴徒と化した市民たちに主人公たちが車を奪われるシーンは本当にハラハラしました。ただ終盤の展開がやっぱりどうしても唐突に思えてしまうのと、それから息子ロビーが何故あそこまで必死に戦いたがったのかというのが解せないところが難点です。とは言え個人的には'53年版よりも断然好み!久しぶりに映画館で映画を観るということの意味を実感させてくれました。今後点数が変動する可能性もあるけど、とりあえず今は興奮の冷め遣らぬ内に8点で採点しておきます。【余談】個人的には何といっても公開直前まで予告編でもトライポッドの姿を映さなかったのが功を奏したと思うんだけど、本編前にやっていた「キング・コング」の予告編では惜しみなくコングを出しまくっていましたね。大丈夫か…?ピーター・ジャクソン。 【かんたーた】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-06-30 12:00:53) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 こんなに興奮できる映画は久しぶり。息をつかせぬ展開に鳥肌立ちっぱなし。これを映画館で観ないのは大損だと思う。(以下ネタバレ)破滅を伝える描写が凄い!圧巻は、炎上しながら走り続ける列車。災厄の広範囲、同時制をワンシーンで語っている。 /はじめに上映時間を見てしまい、2時間ないことを知っていたので、「もっと引っ張ってくれ!もっと楽しませて!」と祈りながら観賞した。で、娘救出の次のシーンで例の宇宙植物が白くなっているのを見て、「ああ、原作通りに終わってしまうのか」と実に残念に思った。 /原作を小学生の頃に、これも手に汗握って読んだ思い出があるので、かなり楽しみにしていた。「かみなり号」が出てこなかったのは個人的に残念。(←原作での、唯一の人類の反撃。本当に出したら、映画としては問題。)あと欲を言えば、あの終末状況をもっと引っ張ってほしかった。そう、マイノリティリポート並の長さで。そして観客もキャストも疲弊しきった頃(快い疲弊。疲弊というより陶酔。)に、娘ともはぐれたトムが、原作よろしくとぼとぼと中心地に赴き、一人で、死滅したエイリアンに気づく・・・。そして家族とも再会、みたいな。・・・もっと破滅に酔った上で、寂しく解放されたかった。わざわざ軍隊にリベンジさせるばかりが、カタルシスじゃないっすよ。マイノリティでも原作にない逆転劇を描いて、原作にある閉塞感を希薄にしてしまっていたし。やはりスピルバーグほどの大物になると、王道を往かざるを得なくなるのかなあ? /でもこれだけ欲求が出るのも、楽しめたからこそ。これだけのスケールで描いてくれた上に、秘密主義を徹底して映画を絶好の状態で提供してもらえたのもスピルバーグのお陰。映画館にいったら、血湧き肉躍る心地になって館を出たいもの。この映画はそうさせてくれた!ということで満点。 【フランシス=ライオネル】さん [映画館(字幕)] 10点(2005-06-29 23:29:59) (良:1票) |