《改行表示》 11.《ネタバレ》 今まで見た映画と異なる種類の映画かもしれない。 「精神病院の非情さを告発し人間の自由と尊厳をテーマにした映画」と単純に理解すればよいかもしれないが、正直、何を言いたい映画なのか分かりずらい映画でした。 最初から最後までなんとなく言いたい事は分かるが、こんな描き方でいいのか疑問符だらけの映画でした。 DVDには人間の尊厳をテーマにした映画と書いていたが本当にそうかなぁ? まずラチェッド看護婦は専制的な管理主義者で患者の人間性を奪っているのか? でも映画で説明されているように患者の相当数は自主的に入院しているんですよね。 しかもある程度管理が必要な患者が多い状況で、ラチェッドのやり方は映画を見ている限り非常に優秀で理解はあるが、独裁的で行き過ぎた管理者には描かれていない、と私には見える。 マクマーフィが他の患者に自由と人間らしさを他の患者に教えたのか?強制労働から逃れようとしているマクマーフィと、他の精神を病んだ(表現が悪いかな?)とは簡単に同列には語れない。マクマーフィがワールドシリーズを見たがるのは、他の患者は本当に見たいのか?多数決で否決した婦長は独裁者か? かといってマクマーフィはやりたい放題の単純な無法物かというとそうではない。人間的にも魅力的で友情に厚い。感情移入しやすい人物に描かれている。 ではビリーやマクマーフィの死に何か意味があるのか?ラストまで見て結局変わった(そして実行に移した)のはチーフだけ。 他の患者はいつもの日常に戻り、マクマーフィは無駄死に思える。 どんちゃん騒ぎの後、マクマーフィが逃げなかったのも他の方のコメントを読んでも私には意味不明でした。 この映画で一番の衝撃はマクマーフィに首を絞められた時のルイーズ・フレッチャーの表情。あれは凄いです。 「単純に図式的に描かないと理解出来ない奴には分からないだろう」とこの映画は言っているのか?ラストシーンも衝撃的なのか不可解なのかまだ判断付かない状態です。 未消化状態のため点数は中間にしておきます。 【仏向】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-10-21 13:57:16) (良:1票) |
10.正常、普通って一体なんなんだろうね。 【eureka】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-03-14 00:54:08) (良:1票) |
9.《ネタバレ》 組織に身をおくものなら、あの病院の患者に共感できる部分はあると思います。会社にはあの婦長の役割を果たす重役が必ずいます。多くのサラリーマンはそんな絶対的な管理者の前に自分の意見を言えずに自分の心を殺しながら働いている。 そこには人間の尊厳などなく組織の歯車に過ぎないという事実がありますが、それを反発する手立てもなければ気力もない。 マクマーフィは精神病の患者の無気力と怠情に驚いていましたが、これは人を管理することが本能となっている組織が抱えている病根なのだと思う。異常と正常の違いなど紙一重。 恐るべきはロボトミー手術。この映画をみてはじめて知ったけど、昔は暴れるものを鎮めるために脳に傷をつけて大人しくさせるという手法が本当に用いられていた。 異常者だから仕方ないという理由によって。 最後は安楽死を肯定しているようであまり好きではありません。 医者が意識不明患者を「苦しかろう」と解釈して勝手に殺すのと同じようなものです。人間の尊厳がなければ生きていても仕方ないと言うけど、いったいその尊厳は誰が決定するのか?他人が勝手に決めて殺していいはずがないはずです。 【花守湖】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-01-10 23:45:59) (良:1票) |
8.はたして何が良いことで、何が悪いことなのか……なにもしないほうがいいのか、なにかしたほうがいいのか、思い出を作ったほうがいいのか、そっとしておくほうがいいのか……。私にはわからなかった。でも、みんなで病院を脱走?して、釣り船に乗って騒いでいたあの思い出は忘れられないかけがえのないものになったはずだと信じたい。そんな映画。 【元みかん】さん 7点(2004-04-10 21:10:38) (良:1票) |
7.《ネタバレ》 テーバーがポイントだね! 【k】さん 10点(2004-01-23 14:32:14) (笑:1票) |
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6.素晴らしいレビューの後なので気が引けるが...。精神病者もマクマーフィも規定の枠に収まりきらないアウトローとして,同じように差別され同じ扱いを受けるのを見てショックを受けた。もちろん,その酷さそのものにもショックを受けたのだが,もっとショックだったのは,自分が「人間らしい」マクマーフィをこのような酷い目にあわせるなんて!といつの間にか感じていたことだった。よく考えてみれば,ラチェッド婦長が非人間的,マクマーフィが人間的,と切り分けるとき,私は私の「常識」によってそれを行なっている。しかし,その常識が「規定の枠」となり,今日のマクマーフィを檻に閉じ込めないという保証はどこにもないのだから。私にとって,精神病院は自分の感覚や常識といったものの象徴だ。そして,そこから飛び出すチーフの背中を羨ましく見るのである。 |
5.婦長嫌い、ちゃんと任務を遂行してるから良いとか言ってる人もいるけど仕事どうのこうのじゃなくて人間的に問題あるっしょ。もちろん患者等もマクマーフィもイカれてる。沈黙はまともな証拠でもなく、騒ぐのもまともでもない、答えがわかってる質問もまともでないんだから全員問題ありってことだろ。しかも、誰かそれを解決する力もする気も無くなんじゃこりゃって思うしかない。同情の余地無けりゃハッピーエンドでもなけりゃバッドエンドでもないこんな駄作に何でみんな高い評価をつけるのかわからない。得るものなど何も無い、反面教師で良かっただというなら納得だけど、ただ良かったとか面白かったという感想がわからん。 【taron】さん 3点(2003-12-31 20:02:56) (笑:1票) |
4.「衝撃」を描く作品としての代表作。しかし、僕には甘い。1960~70年代はピュリッツァー賞の全盛期。数多くの精神世界を描く事に挑戦する作品が出た。その中では、この映画は光るものではない。そして、時間が過ぎる毎に過大評価をされている。僕は、他の優れた人間の精神を描ききった映画や本、制作物のためにこの作品には0点しかつけられない。じゃあ、何があるかって言うと日本では「さようならCP」で洋画だと「欲望と言う名の列車」とかだと思う。 【セクシー】さん 0点(2003-11-24 15:11:39) (笑:1票) |
3.婦長さんがかわいそうでたまらなかった。任務を全うしてただけじゃないですか。場所が場所なんだから、自由も何も・・・。自由って女連れ込んで酒飲んで物壊すことじゃないでしょう。あれが婦長さんへの反発だとしたら、なおさら嫌です。悪のりする患者のほうが見ていて腹立たしく、病院臭さが全面的に出ていて嫌でした。 【ネフェルタリ】さん 5点(2003-11-17 14:59:23) (良:1票) |
2.何も映ってないテレビの画面に向かってマクマーフィが、野球の実況を始めるところで、いつも泣いてしまいます。名場面です。他のみなさんは? 【ひろみつ】さん 10点(2003-11-05 01:02:49) (良:1票) |
1.間違いなく、私が衝撃を感じた映画ベスト3の一つ・・と思っていたが、よくよく振り返るとベスト1、と言いきれると思う。でもこれだけの演技を披露しながら、その後も怪優ぶりをいかんなく発揮しているジャック・ニコルソン、あなたはこの映画以上に、偉大だ!!! 【おばちゃん】さん 10点(2003-06-20 20:52:55) (良:1票) |