4.《ネタバレ》 殺伐としてますなあ。実人生ではもちろん、あんまり映画でも会いたくないタイプの人間てのはいるもんで、でもたしかにこういう連中は世の中にいるなあ、とは思う。退屈すらしていない連中、怒ってもいない。世間との共通の土俵をまったく見出せない連中。たとえば深作の『仁義の墓場』なんかもそれに近かったが、あそこにはニヒリズムがあった。それすらない。だからダチ公的な友愛が描かれるわけでもない。このとにかく否定文でしか表わせない人種を描くことには成功している。でももちろん観ててスッキリとは全然しないわけで。銀行の外の警察を描かないのは、演出意図か、予算の都合か。人質が殺される、ってのは、この映画に限らず、どうも観ててすごく嫌になる。範囲は狭くとも、絶対的権力を握った者による権力の行使だからだろうか。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 5点(2010-11-18 10:17:11) |
3.《ネタバレ》 う~ん、前フリ長すぎです。おまけにシモな言葉が多すぎなのでカップルにはお勧めできませんなー。ってか内容が内容だけに見ないか(笑) |
2.「メッセージ性のない狂気」が洪水のように溢れて来る作品。嫌悪感とまでは行かないけれど、その世界観にハマれず、何となく拒否感を抱いてしまった。ただ、その全編バイオレンス臭漂う中でのジュリー・デルピーの存在感が印象的。一輪挿しの白い花みたい。ベッドシーンに関して「あれあれ?もっとやる気出そうよ」とも思ったけれど、その娼婦なのにスレてない感じが良かったのかも。こういう話にはあんな清涼剤的存在が必要だしね。 【ひのと】さん 5点(2004-01-31 12:20:08) |
1.暴力を「美学」と言い切れる世界観にスルッと入り込める人なら堪能できるんでしょうね。私は「トゥルーロマンス」から入って行ったので、これは入り口を間違えちゃったんだなあという自覚にはなりました。もしかしたらトニー・スコットの一般大衆向けオブラートに包んであるぐらいの方がちょうどいいのかも?と思いながら観ていましたね。後半のジュリー・デルピーの活躍ぶりはなんとなくアラバマにつながるところがあって、ああこういうふうに女性が血まみれになって闘う絵が好きなんだろうな、と感じました。ある程度監督に肩入れした立場から観れば「好き」を素直に表現した非常に伸びやかな作風ではあるんですが、単体で捉えた時、自分がこれを素直に受け入れることができたかどうかはちょっと疑問です。新人の場合、ある程度極端な路線を打ち出さないとなかなか注目を集められない部分はあると思うので、そういう意味では頭のいい人なんだろうと思いますが。後に「パルプフィクション」で見せてくれる気のきいたユーモアのセンスはあんまり感じられなかったです。まあ人間は成長するっていうことなんでしょうか。 【anemone】さん 5点(2003-12-13 12:14:55) |