6.ネタバレ ちょっと同じような強盗シーンが多かったり新聞のモノクロ画像のインサートが説明的だが銃撃戦山盛りのギャング映画。デリンジャー一家のギャングたちそれぞれの末路が哀れだが、フロイドが一軒家の農家で見知らぬ老夫婦と最後の食事をとってから射殺される流れや、デリンジャーが実家の見えるところまで車で来たのに妹が気付いて出てくると去っていく情景、詩情溢れる音楽、すがれたアメリカの田舎の埃っぽい映像も美しくてとても良いです。 【クリプトポネ】さん [DVD(字幕)] 8点(2022-12-04 14:16:06) |
5.ネタバレ 「地獄の黙示録」や「ダーティハリー」、「ロイ・ビーン」、「コナン・ザ・グレート」の脚本で知られるジョン・ミリアスが描くギャング映画。 世界恐慌が猛威を振るったアメリカで「ボニー&クライド」と双璧を成した「ジョン・デリンジャー」の生き様を描く。 「ベビーフェイス・ネルソン」や「マシンガン・ケリー」といった名だたるギャングも勢揃いだ。
警察官の死に物狂いの食らいつきに、犯罪者たちは「Gメン(政府の人間)」という呼称を付け警戒した。
物語は世界恐慌の起こったアメリカ。 前代未聞の恐慌がデリンジャーのような犯罪者を産む時代だった。 主人公は何処までも孤独な男だった。 民衆からは支持され、警察からは「社会の敵」として何処までも追いかけられる毎日。 どんなに派手なパフォーマンスをしようと、どんなに逃げようとも、彼の心は本当に満たされていたのだろうか・・・。
中盤の銃撃戦も中々楽しめる。 特に「ボニー&クライド」をガキ呼ばわりできるデリンジャーのキャラクターは良い。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-12-11 05:50:20) |
4.ネタバレ ジョン・デリンジャーはW・オーツの映画史に残るような当たり役、実物の写真と見比べてみればそっくりぶりが良く判ります。対するメルヴィン・パーヴィスはB・ジョンソン、これはパーヴィスにはちょっと老け過ぎているのが難点ですかな。つまり『ワイルドバンチ』のゴーチ兄弟が敵味方に分かれて死闘を繰り広げるわけです。 ベイビー・フェイス・ネルソンたちが一味に加わってからの暴れっぷりは凄まじい限りで、中盤の隠れ家で繰り広げられる銃撃戦は並みの戦争映画を凌駕しています。ダンディーなデリンジャーと、自分が新聞の一面に載らないと言っては怒り手入れで民間人が死んでも意に介さないパーヴィス、どっちがどっちだか判らない“天使と悪魔”ぶりです。殺伐としながらも詩情が随所に感じられる実録ギャング映画の傑作です。 【S&S】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-12-11 20:31:13) (良:1票) |
3.大恐慌後のこの時代はギャングもある種のヒーローだったんですなぁ。憎みきれないろくでなしっつうところでございます。それなりに仁義のようなものを内包したデリンジャー一家の中でなんとも切ないのがスチーブ・カナリー演じるプリティ・ボーイ・フロイド。逃げ延びる途中の民家でのふれあいにゃ思わず感極まってしまいやす!おおらかさと温かみが滲み出るミリアス印の硬派映画! 【モートルの玉】さん 8点(2003-09-20 05:24:56) |
2.W・オーツが好き。美男じゃないけど渋い。バイオレンスシーンもなかなか。「ワイルド・バンチ」に通ずるものがある。「デリンジャー」っていう名前のちっちゃい拳銃があるけれど、もしかして、このギャングの名前から取ったのか? 【くるみぱぱ】さん 8点(2003-07-26 06:02:58) |
1.本当に凄まじいまでのバイオレンス描写。ただこの映画、バイオレンスの潔さが無い。だからペキンパーのバイオレンスと凄く似てるんだけど、なんか大味に見えてくるんです。主役のジョン・デリンジャーを演じるのはW・オーツ。他の犯罪者の追従を許さない鬼のような銀行強盗を見事に演じ切っている。しかも感情移入をさせない、つまり悪役に徹した悪役。だが途中からFBI捜査官も悪役に見えてくるという演出の妙。現代じゃ作れない隠れた傑作だ。 【チャーリー】さん 8点(2002-03-05 17:56:48) |