19.こーげ、こーげ、こーげよー、ボートこーげよー、と吹替え台詞が印象的なアンディ・ロビンソンに、子供心にヒジョーにはらわたが煮えくりかえったのを覚えております。これ以上ない卑劣で卑屈な奴として、以来、トラウマとして私の頭の中にインプットされております。強烈な作品でした。キャラハンのもみあげに乾杯! 【モートルの玉】さん 8点(2003-06-18 06:32:45) (良:1票)(笑:3票) |
18.クリント・イーストウッドの立ち振る舞いが印象深い。抜群に格好いいのである。細身のスーツを着こなすその姿は,中年男が目標にすべき理想型の一つではないか。モテモテ中年を目指したい若い人は,今のうちからこれを観て勉強しておくことをお勧めします。さて作品中,「悪党は逮捕せずにブチ殺す」式の捜査で突き進んでいくハリー・キャラハン。その態度は警察官としてどうかと思うが,心情はずばり観る者の核心を突く。あんな極めつけのサイコ野郎を生かしておいて誰が得をするのか?いったい彼のどこがダーティなのか?皆そう思うに違いない。その気持ちをまとめて弾丸に詰めて,彼はトリガーを引く。そのあとは,スカッと爽やかコカコーラである。だがバッジを投げ捨てるラスト。己の仁義でことをやり遂げた達成感と,それを許容しない社会倫理へのやりきれなさが後を引くように残る。その意味で切ない名作。またあまり関係ないが,44マグナムという銃を世に知らしめたことでも評価したい。(これを観て私は昔,モデルガンを買いました) 【Roxy】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-27 23:59:08) (良:3票) |
17.ダーティハリーと言えばそりゃあマグナム44でしょ、ガキの頃お小遣い貯めてモデルガンを買いましたよ、金属製で金色に塗りたくったヤツを。この銃は見た目以上にでっかくて、大人でも普通の日本人の体格ではとても振り回せない代物です。イーストウッドみたいな大男じゃないととても使いこなせないでしょう。映画の中でも発砲音は普通の拳銃とは全然違いますよね、「ズドゥーン」って感じでまるで大砲ぶっ放しているみたいです。 イーストウッドが今あるのもこの役をゲット出来たおかげの様なもので、D・シーゲルはまさに恩人ですよね。この記念すべき第一作では、H・キャラハンがカッコ良いのは判るけど、なぜ彼がダーティハリーと呼ばれるのかといったことを含めてキャラの掘り下げ自体は十分ではない。その分A・ロビンソンの鬼畜ぶりばかりが目立っちゃってちょっと損ですね。最後にバッジを投げ捨てるシーンからも判るように、製作陣としてはまさかこの映画が大当たりしてシリーズ化されるなんて夢にも思ってなかったんでしょうね。 言っちゃあ身も蓋もないけど、本質はしょせんB級映画なんですよ。でも今や誰もこの映画をB級だとは思わなくなっている、アクション映画を変えたもっとも偉大なB級映画じゃないでしょうか。 【S&S】さん [映画館(字幕)] 8点(2013-07-02 21:09:56) (良:2票) |
16.「法で裁けぬなら俺が裁く」豪腕刑事ものではピカイチの作品。自らに課した一線を越えてしまった裁きに責任を取ってバッジを投げ捨てるラストにハリーの誇り高さを見ました。クールな彼の歯止めを効かなくさせたさそりは映画史上空前の悪人。「俺には弁護士を呼ぶ権利があるんだぁ・・」「漕げ漕げ漕げよボート漕げよ♪・・・」は忘れようにも忘れられません。 |
15.あらためて見直して(もう何度めだろう!)つくづく素晴らしい映画だと再確認、そして再感動! ハリーが最初にマグナムをブッ放す銀行強盗一味とのシーンで、ホットドックをもぐもぐしながらひとりずつ仕留めていき、最後に生き残った犯人に対して、ニヤニヤしながら「俺の銃にまだ弾が残っているか、運だめししてみないか?」と凄むあたりにウットリ…。これ以上カッコいいヒーロー(というか、アンチヒーロー)はいまだもって空前絶後ですよねえ! 自分をしか決して信じない男でありながら、そんな自分自身に対しても醒めた眼で見られる…これぞ男の中の男っす。クリント万歳、シーゲル御大万歳!! 【やましんの巻】さん 10点(2003-09-16 11:20:30) (良:2票) |
14.泥沼化する戦争中のさなか、人権派が発言力を増す1970年のアメリカの状況で 有無を言わさず悪人にマグナムをぶち込むイーストウッドの姿はさぞ爽快だっただろう。 当時のフィルムの特徴なのか、疲弊しきったアメリカの特徴なのかは分からないが 人も含め街全体がピリピリとした殺伐な空気は独特なものがある。
イーストウッドの魅力とともに、やはりマグナム44が印象深い。銃といえば開拓時代からの アメリカのシンボル。だけど生死を分かつ要因が、腕の差より運の要素が強くみえてあっけない。 生死の差がドライすぎる。死ぬときは簡単に死ぬ。
しかし、考えてみれば銃大国であると同時にアメリカは宗教大国でもある。 基本ぶっ放すだけというシンプルな殺人道具である銃に、一神教を重ねてみれば合点がいく。
より厳しい修行を積んだ者が強い、相対的な東洋の英雄像。 技を磨く過程、主人公の成長に魅力やカタルシスを覚える。 敵もまた修行してお互い切磋琢磨し、いつのまにか分かり合う時もある。昨日の敵は今日の友。 善悪ではなく、因果応報による理と理のぶつかり合い。
に対して、生まれながらの才能が絶対的な力を持つ西洋的なヒーロー像。 初めから強い。苦労して強くなるイメージがない。たまに修行の場面があるときはだいたい、 謎の東洋風マスターがあらわる。基本主人公は強い。弱みなどみせないし、 グダグダなやまない。戦って勝つ。敵の弾は当たらない。敵に有無を言わせない。 正義は強い。強いから正義の世界。俯瞰すれば悪すらいない。 正義ともう一方の正義の戦い。勝てば天国負ければ地獄。 この絶対的なカタルシスの背景に、神に選ばれてる感、創造主をイメージするのだろう。 【michell】さん [地上波(字幕)] 7点(2016-04-07 00:19:59) (良:1票) |
13.サンフランシスコの深い青空を背景にして、ライフルの漆黒の銃身が伸びる。遠く照準の先には、真っ青なプールに映える黄色い水着を着た美女。冷淡な凶弾は音もなく美女を襲いあっさりとその命を奪う。 オープニングクレジットと共にサングラスをかけた“スター俳優”が颯爽と事件現場に現れ、映画が始まる。
冒頭数分間のこのシークエンスで、一気に映画の世界に引き込まれた。 「凄い映画だ」ということは、その時点で確信できた。そして、今この瞬間までこの映画を"未経験”だったことを後悔した。
あまりに有名なハードボイルド映画の「傑作」であることはもちろん知っていたけれど、今この時代に初めて観て、これほどまでに心底「格好良い」とあらゆる意味で思える映画だとは思わなかった。 全編に渡るカメラワークの格好良さ、音楽の格好良さ、台詞回しの格好良さ、そして何と言っても“クリント・イーストウッドの格好良さ”もうそれに尽きる。 世代的にクリント・イーストウッドという映画人に対して、“ベテラン名俳優”そして“名匠映画監督”としての認識が大部分を占めるので、“スター俳優”としての馴染みが実際無かった。 時を越えてようやく、クリント・イーストウッドという稀代のスター俳優に邂逅できた気分だ。
映画史に残る「傑作」故に、この映画の価値と見所は多岐に渡ると思う。 時代に楔を打つバイオレンス性、正義と法の矛盾に対しての憤り、娯楽映画における警察像の変遷、この映画を観たのは初めてだが、おそらく観る程に新しい発見があり面白味が深まるだろうと思える。
でも、個人的に何よりも重要視したいことは、やはり主人公の魅力に尽きると思う。 演じた主演俳優の時代を越える格好良さ、そして彼が演じたキャラクターの映画史上に残るアイコン性。 登場した瞬間に、当然の如く「ああ、ダーティハリーだ!」と初めて見る者にすら思わせるその強烈な個性。
この映画の主人公に、クリント・イーストウッドという俳優が起用されたのは、決して既定路線ではなく、様々な巡り合わせが重なった上でのことらしい。 だからこそ、その「誕生」は映画史にとって奇跡的なことだったと思う。 【鉄腕麗人】さん [CS・衛星(吹替)] 10点(2012-11-11 01:12:40) (良:1票) |
12.冷酷非情な連続殺人犯を追う型破りな熱血刑事もの。犯人役がいかにも異常性を感じさせる風貌で、追いつめられると命乞いをして「弁護士を、権利がある」などとたわけたことをぬかす。しかし、捜査令状もなしに押収した証拠品は無効だと法律もたわけていて、せっかく捕まえた犯人は無罪釈放になる不条理。アクションものとしては今見ると物足りなさを感じるが、ストーリーはしっかりしておりそれなりのサスペンスは味わえる。 【きーとん】さん [地上波(吹替)] 6点(2010-09-21 02:06:20) (良:1票) |
11.初見はずっと昔。だけど、権力に向かっていくハリーに魅力を感じたのは覚えてる。山田康雄の吹き替えは絶品でした。ストーリーは特に珍しいものではなく、警察・犯人両方ともマヌケっぷりが残念。 【noji】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-07-27 16:23:23) (良:1票) |
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10.同年の傑作「フレンチ・コネクション」とよく比較されますが、構造的にはまるで別物なんですよね。捜査が極めて丹念に描かれ、意外にも暴力描写の少ない「フレンチ~」に対し、こちらは暴力の嵐。犯人を捕まえるというよりも、法に代わって罰するというのがテーマでしたから。「フレンチ~」はオスカーを受賞するという快挙を成し遂げましたが(今後、このジャンルからオスカー作品は現れないでしょう)、一方後のジャンルへの影響力はこちらが上だと思います。「フレンチ・コネクション2」ですら、結果的には正編よりも「ダーティハリー」に近いものになってました。「ブラック・レイン」しかり「リーサル・ウェポン」しかり、犯人を逮捕することよりも、必要とあらば規則を踏み越えてでも罰することが刑事もの基本となっています。さらにサソリという敵キャラの存在も非常に大きいですね。ここまでのキ○チガイが登場する映画ってのはかつてなかったはずです。同年の「時計じかけのオレンジ」のアレックスと比較しても、単体での狂いっぷりは完全にサソリが上。このサソリが映画史上最狂のキチGUY、トラヴィスにつながったのかもしれません。さらに細かい部分を眺めても、自殺者の説得は「リーサル・ウェポン」や「タイタニック」に、公衆電話ラリーは「ダイ・ハード3」でパクられてました。 「フレンチ・コネクション」を「羊たちの沈黙」とすると、「ダーティハリー」は「セブン」って感じですね。 【ザ・チャンバラ】さん 8点(2004-09-29 01:25:03) (良:1票) |
9.やっぱりイーストウッドは格好イイです。この頃が一番脂が乗ってる。もちろん映画も面白い。正か悪か分からないギリギリゾーンのハリーにシビれ、猟奇殺人犯サソリの怖さに昔は親父にすがりついて見たものだ。アクション、キャラクタ、カタルシス、全ての面で完璧かつ衝撃的。ラロ・シフリンの曲も「暴力脱獄」以来の個人的ヒット。コレを超える刑事モノは未だ現れない気がします。 【マムゲン】さん 10点(2004-01-26 18:57:16) (良:1票) |
8.誰もがほしかったM29 多聞にもれず購入したのでした! 【だだくま】さん 8点(2003-10-22 13:30:13) (良:1票) |
7.イーストウッドを最初に見た映画ではないでしょうか。おもしろかったです。しかしあの犯人、ほんまにわるいやっちゃーと家族みんなで怒っていたのを覚えています。単なるケイジもの、とおもいきや、よく描かれたいい映画だと思います。 【みんみん】さん 8点(2003-04-08 14:40:56) (良:1票) |
6.サソリがケツにナイフを刺されて、口を丸めて「ホーウ」と叫ぶところが猛烈に面白くて、一時内輪で異様にまねが流行ったっけ。懐かしいねー!! 【さそり男】さん 8点(2003-03-21 21:59:29) (良:1票) |
5.作品全体が暗いですよねえ。とてもみていて、スカッとしないです。たしかに、伝説の映画なんでしょうが、90年代からのクリント様のファンとしては、カレを抜擢した(偶然が重なっていたようですが。)ことに敬意を表します。このあと、すごいヒーローになると、誰が予測しましたか?ただ、5作を通じて、やはり原点ここにあり、という寡黙なストイックなアンチ?ヒーロー像は不滅でしょう。 【レモン】さん 7点(2003-02-18 13:14:14) (良:1票) |
4.話はいいんだけど、ところどころ暗くてよくわかんなかった。 |
3.おそらく低予算なのだろうが、例えば巨大な十字架、競技場、スクールバス、採掘場など、舞台を印象的なものにしてシーンをつくっているところがうまい。「ダーティハリー」という名前の通り、新しいヒーロー像を作り上げた映画として名作だろう。最後の音楽は物悲しくて切ない。 【あろえりーな】さん 7点(2001-12-12 13:07:02) (良:1票) |
2.言わずと知れたイーストウッドの代表作ですが、私はこの映画でのイーストウッドはイマイチと感じました。でもそれに代わって犯人の“サソリ座の男”の熱演が光ります。 【チャーリー】さん 7点(2001-02-27 20:37:01) (良:1票) |
1.刑事としての能力に優れていて腕も立つが、警察という枠に収まりきれず一匹狼で、ときには暴走してしまうという今日のはみだし刑事モノの“ハシリ”となった記念すべき第一作。暴力には結局、暴力でしか解決できないという、一人の刑事の無力観を漂わせたラストが心に染みる。 【ドラえもん】さん 8点(2001-02-23 15:33:29) (良:1票) |