5.身代金強奪のトリックはともかくとして、たたき上げの仕事の鬼の緒形拳と田舎の所轄かつデスクワーク専門の嶋田久作が見せる大きなテンポのズレの可笑しさや、樹木希林の相変わらずなごませ、笑わせる演技や、全てを包み込むような母性と何事にも動じない頼れる父性を見せつけた北林谷栄のオーラや、中だるみの無いスピード感など、まさに痛快娯楽作!といえる作品に仕上がっている。 ただ、風間トオルの関西弁がヘンなんです。コテコテすぎる関西弁の中でイントネーションが1文字だけ標準語というか、とにかく微妙にヘンなんです。でもってコイツが一番いっぱいしゃべりよるから気になって気になって、、。ラストで社会派色をもってくる展開はあまり好きじゃないのですが、コレは「国に子供をとられた」という伏線が冒頭にあったせいか、それとも社会派色といってもそれほど濃密な描き方でなくあくまで娯楽色を優先させたからなのか、はたまたハッピーエンドだったからかわかりませんが、妙に気持ち良かった。 【R&A】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2005-10-27 15:24:51) |
4.当時、キネ旬でも上位でしたね。いいいいって言われるとひいちゃうけど、内容的にはまぁ普通かな?特別おもしろくもつまらなくもなかったですね。 【たかちゃん】さん 5点(2004-12-31 20:05:09) |
3.序盤のだるさは特筆物。誘拐犯3人組、特に西川弘志の演技は何なんだろう。誰かが演技指導や注意をしなかったのだろうか。でもそれを過ぎれば、徐々に面白くなっていきます。 【クロ】さん [地上波(邦画)] 5点(2004-05-04 08:03:54) |
2.《ネタバレ》 展開的には割と楽しめるのですが、最終的には金持ちの婆さんが私欲のために脱税したって事なので、話のスケールが小さくなり、セコイオチになってしまったのが残念。戦争で家族を失うのと納税とを一緒にするのはオカシイ。個人的には贈与税や相続税はもっと高くてもいいと思っている。そうでなければ、世襲が横行し機会不平等が拡大する。果てには国の競争力が低下する。 <追記>19年ぶりに再見。テーマは「反国家」なんだろうが、それを「脱税」で仕返しするというのがやはり腑に落ちないしスッキリもしない。 |
1.《ネタバレ》 ミステリーの最高傑作と大絶賛されている原作を、この映画版を見る前に読んだが、個人的にはどちらもイマイチ。
「痛快で心温まるストーリー」という振れ込みだが、あの愚直で田舎臭い誘拐犯たちのキャラクター性や、「虹の童子」と名乗ったり、お互いを「雷」「風」「雨」などと呼び合ったりする垢抜けないセンスにどうしても馴染めず仕舞い。
すべて関西弁(河内弁?)というのも抵抗があった(方言が嫌いなわけではないけど…)。原作を読んで感じたマイナスイメージは、この映画版も変わらなかった。
攫われた老婆が、逆に誘拐犯を手玉にとって、壮大な身代金強奪計画を実行するというシチュエーションは確かに面白いけど、それも、そこまで工夫のある展開には感じられなかった。
と言うのも、「刀自がすべてを計画している」事は、読者(観客)には最初から分かっている訳で、客観的にストーリーを追う形になる以上、途中経過の緊張感もラストの意外性も薄れるのは当然では?
原作共々、それなりに完成度の高い作品ではあると思うけど、個人的にはどうにも肌に合わない作品だった。すべては、あの登場人物のキャラクター性に感情移入できるかどうか、かな。 【FSS】さん [ビデオ(邦画)] 5点(2003-10-26 23:56:47) |