4.キューバ危機(1962)の2年後の作だけあって、当時の一触即発の、ピリピリした、いつ核戦争が勃発してもおかしくない世界状況の雰囲気が、よく伝わってくる。この頃と比べると、今はずいぶんと世界破滅危機の不安を感じなくなったものだ。ソ連が崩壊して、冷戦がいちおう終了した、ということになっているからなのだろうが、はたしてフェイルセーフは万全になったものやら。それに、中国・北朝鮮は......。と思うと、ひょっとするとわれわれは、明日のことも知らず、のほほんと暮らしているだけなのかも......。そんな気に十分させる映画でした。 【goro】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-11-18 05:16:50) |
3.尖閣ビデオがYoutubeに流出したタイミングで観たせいか、背筋に冷たいものを感じました。小さなミスが、万に一の可能性であれ取り返しのつかない事態を引き起こす。このたびの尖閣事件もそういった因子を多分にはらんでいるのではないでしょうか。 【ようすけ】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-11-08 01:19:08) |
2.「博士の異常な愛情」を真面目な監督が「冗談抜き」で撮ってしまうとこうなります。シリアスすぎて、観てられない。冷戦当時に観た人は、きっと2~3日寝られなかったかも。不謹慎と思えてもジョークにしたキューブリックの方が「正解」か。 【STYX21】さん 8点(2004-09-18 10:54:19) |
1.米ソ間のホットラインの回線が熱で溶けて切断された瞬間が核攻撃を受けた証という、血も凍るようなしかし実にリアリティのある核戦争勃発の恐怖を否応なしに感じさせてくれる作品である。ひたすらブラックでシニカルな笑いで人間の愚かさを茶化したS・キューブリクの初期の傑作「博士の異常な愛情」に対して、これは緊密度と切迫感を徹底的なリアリズムで描ききったポリティカル・サスペンスのもう一つの傑作である。 【ドラえもん】さん 8点(2001-09-17 10:36:14) |