4.《ネタバレ》 一つのテーマをじっくり醗酵させたというより、いくつかのモチーフが霧の中から現われてはまた霧の中へ消えていくという漠とした作品で、その手つきを玄妙と見るか、突っ込み不足と見るか。私は後者に近かったな。不安の影、絞殺魔の不安から自警団同士の殺し合いになっていくあたりを、ポイントに絞ってもらいたかった。主人公が不幸を一身に受けていく「開き直った被害妄想」は、もうお得意のところ。自分の役割を誰も教えてくれない。自分の指紋のついたグラスが証拠になりそうな運び。匂いで嗅ぎ出され、追われ、下宿のおばさんにも裏切られ…。繰り返される神を信じるかという問いかけ。この題はしぜんに「夜と霧」を連想させる、と思っていいのか。うつろなトーンは一貫している。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 6点(2012-02-28 09:43:41) |
3.《ネタバレ》 いやはや、ウディ・アレン映画史上、最大に豪華な出演俳優陣ですね。またアレン映画にしては映像に凝りまくっているのが珍しいですね。文字通り「影と霧」を強調したモノクロ映像は、どこか青みがかった様な独特な色合いで良い雰囲気です。今回はいつものアレンコメディにカフカ的な不条理劇をミックスさせた様なプロットで、コメディタッチの不条理劇なんて初めて観た様な気がしますが、このコラボはミスマッチのようです。 不条理劇を見せたいならもっと地味な俳優たちを使うべきで、この豪華な俳優陣ではどうしても観客の関心が吸い寄せられてしまい印象が散漫になってしまいます。まあアレンとしては実験作のつもりだったかもしれませんが、あまり成功した演出とは思えませんね。 【S&S】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-07-19 21:53:39) |
2.う~ん、なんだろう、不思議な映画。豪華なキャストにはビックリだし、一つ一つのシークエンスは面白いんだが、一本の映画としてはドタバタとまとまりが無い。かと言ってスラップスティックとも違う。決してつまらなくは無いんだけれども、コレは名画だ! とは何間違っても言えず、不思議な映画としか言いようがない。w まあ、つまりはウディ・アレンらしい映画だな、と言う事で。www 【TERRA】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2009-07-28 19:08:08) |
1.《ネタバレ》 作品の舞台は1920年代のとある町という設定との事。全編モノクロで雰囲気も音楽も何かその当時の映画っぽい雰囲気が不思議な作品です。町を徘徊しているという謎の殺人鬼を追う自警団にアレン演じる気弱な男が駆り出され、そこにヘンな人物が次々に登場するヘンな一夜のお話。大した話ではないですがウディ・アレンの遊び心が出ているようでいいですね。タイトル通り影と霧の雰囲気が不思議な感じで楽しかったです。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-12-05 21:27:14) |