4.人は時代を選べないということを感じましたな。「悪い時代」そのものと戦うということ。政府軍の拷問の後で、ベトコンからも裏切り者と言われるあたり、ほとんど不条理の世界。娼婦になる瞬間、ふっと外界の音が遠のいていく効果。たくましいアメリカと武器を売るアメリカが、やがて分裂していく。このアメリカ篇が映画としては未編集的で、ナレーションでつないだり、全然リズムがない。結局物足りないのは、ヒロインがどこか底のほうできれいごとを語っているからではないか。この大変さが嘘だと言ってるのではないが、もっとドロリとしたもの、たとえば「アメリカ兵を利用してやれ」なんて気分をチラとでも出せたら、映画は生き生きしただろう。反対側からも眺めよう、という姿勢はいいんだけど、アメリカ側から眺めることに徹した『プラトーン』の手応えは失せて、やはり「他者」に遠慮してしまうための類型化が増した。アメリカにとってもベトナムにとっても「悪い時代」を経験した、という共通点で理解し合えないか、という基本姿勢は、個人のレベルでは間違っていない。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 5点(2011-02-17 09:54:35) |
3. オリバー・ストーンのベトナム三部作のラスト。実話ダネらしいが、どこまで忠実に映画化したのやら…。ベトナム人への謝罪の積もりかどうか知らないが、同じ東洋人として観ても本作でのベトナム人の描き方には納得が行かない。当然ベトナムの方々も私以上に納得しないだろう。「アメリカ人にしては少しは我々に好意的な映画を作るじゃないか…。」とでも思って欲しかったのか?それと、確かに波瀾万丈かもしれんがヒロインに(熱演なのは判るんだが)魅力が乏しく集中力が最後まで続かない。トミーも出てるが焼け石に水。悪いが5点てコトで。 【へちょちょ】さん 5点(2003-04-18 01:58:06) |
2.ストーンのベトナム戦争三部作のラストと言われるが他の二作とは趣を異にしているね。ベトナム戦争自体というより、ベトナム戦争を絡めた一人の女性の叙事詩という感じがした。ベトナム側からの視点で描かれている点や美しいベトナムの自然は評価できるかな。 【BOBA】さん 5点(2002-12-29 22:36:04) |
1.トミーは本当に脇役って感じの映画。この人の良さが活かされてないような気がする。戦争がいかに悪なものなのかを伝えたいのはわかるけれど、好き嫌いの別れる映画ですね。これは。 【のむ子】さん 5点(2002-08-13 15:09:02) |