《改行表示》 8.十数年に渡って、この映画のジャケットをレンタルショップで幾度となく見続けてきた。 そしてその度に、「若いビル・マーレイが出ているチープなラブコメなんだろうな」と思い続けてきた。 何より、「恋はデジャ・ブ」という邦題がださ過ぎる。恐らく、多くの映画好きの日本人が同じような印象を持っているんじゃないかと思う。 ところがこの映画が、アメリカの歴代映画ランキングの「ファンタジー」部門で8位にランキングされており、驚いてしまった。 そして追い打ちをかけるように、TSUTAYAの“発掘良品”の企画棚に並んでいるのを観て、この映画の存在を知って十数年目、初めて手に取った。 いやあ、良い映画だった。まさに“8位”、まさに“発掘良品”に違わない。 自尊心ばかりが強い意地の悪い主人公が、嫌々訪れた田舎町で、“或る一日”を抜け出せず、繰り返し繰り返し同じ一日を生きなければならなくなる。 良いことも悪いこともすべてが繰り返され、主人公は時に楽観し、時に悲観し、心情の浮き沈みさえも繰り返す。 人は誰しも、とても良いことがあっても、とても悪いことがあっても、「また同じ一日をやり直したい」と思う。 では、実際にそういう状況に陥ったとき、果たして何が出来るのか?ということをこの映画はひたすらに描き出す。 永遠に繰り返される一日。それはやはり“悲劇”であり、“恐怖”だと思う。 何を成功しても、何を失敗しても、目が覚めると”ゼロ”に逆戻り。 その儚さは、「一日」に“始まり”と“終わり”があることの「価値」を雄弁に語る。 ラブコメであるこの映画は、恋の成就とともに一応ハッピーエンドを迎える。 ただそのハッピーエンドには、また繰り返される一日が表裏一体で存在しているようで、何だか怖い。 ビル・マーレイが演じる主人公は、繰り返される一日に苦悩しながら、人生における様々な発見と経験を得ていく。 この映画は、“同じ一日”を繰り返して描くことで、人生にまったく“同じ一日”なんてものは無いということを、ファンタジックな辛辣さの中で物語っている。 最後に……やはりこの邦題だけは最悪だ。 【鉄腕麗人】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-10-31 19:06:14) (良:3票) |
7.《ネタバレ》 これは文句なしで、面白いですね。満点です。こんなに評判の悪い邦題なら、蛮勇ふるってワタシがつけてやる!ということで、①「2月2日」、②「2月2日からの脱出」、③「フィルは、何でも知っている」、④「ずっといつまでも長い冬」。…ちっとも、ファンタジックコメディみたいじゃないですね。邦題つけるのって、難しいっす! 【なたね】さん [DVD(字幕)] 10点(2010-12-20 22:06:37) (笑:2票) |
《改行表示》 6.《ネタバレ》 古くさいだけで平凡で面白味のない演出。古くさいだけで平凡で面白味のないジョーク。無意味なカーアクションが2度もあったことも印象が悪い。 フィルの序盤の印象を含め美人に一目惚れしただけの恋を応援する気持ちにもなれず、80分ぐらいまではただただ不愉快なだけでした。リタに関してもたった1日で同棲まで関係が進むのは安い。 反則技で実った1日未満の即興的な恋には感動を覚えない。 演出と内容共に邦題からイメージされる安っぽいラブコメそのものでした。 【エウロパ】さん [DVD(字幕)] 5点(2013-12-21 23:19:57) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 オチがわかっていたにも関わらず、いつもと違う音楽で目を覚ますラストシーンは鳥肌がたちました。フィルが本当の愛に辿りつき、ようやく2月2日の呪縛から解き放たれたようです。また、最後の1日が、一番多くの人がフィルによって幸せをもたらされたような気がして、サクセスストーリーを見た後のような清々しい気持ちにもなれました。カメラマンだけは、不人気なうえ25セントでおばさんに落札されて、ちょっと割を食ってたような気がしますが。カメラマンにもチャンスをあげたいですね。僕もタイトルを考えてみました。「Re-try」、どうでしょう? 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 10点(2011-07-08 11:06:45) (良:1票) |
《改行表示》 4.アイデア勝ち。 邦題はもうちょ… いえ、なんでもありません。 【棘棘棘棘棘棘棘】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-01-23 17:45:11) (笑:1票) |
3.《ネタバレ》 参った…マジで面白い ここでの高評価に気にはなっていた作品で久々「指名買い」した甲斐がありました フィルは一体何日この「2月2日」を過ごしたのでしょう 日々繰り返される日常をフィルがどうとらえ行動していくか その変化が大変興味深く面白い ホームレスのおじいちゃんを助けられなかったことに、変えられない運命を考えたフィルはその「一日」に人助けをしピアノを習い氷芸術を会得し と、人としての生き方を見出していきます 確かにかなりムチャクチャな設定をGroundhogDayが行われる小さな町に展開したことで他愛もない日常の大事さがよくよく表されており、つくづくよく考えられた映画だなと感心しました しかしどうやって撮影したんだろ?大変だったでしょうね そんな作り手の苦労も報われる素晴らしい映画です ビル・マーレーとアンディ・マクドウェルのキャスティングもドンピシャ マジいいよこれ ホントおすすめデス 【Kaname】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2010-12-27 13:30:23) (良:1票) |
《改行表示》 2.《ネタバレ》 過去を知ることは、未来を知ることである。 未来を知る者は、運命を支配できる。 未来を知れば、人は神にも悪魔にもなれる。 高慢な主人公フィルは、永遠に繰り返す同じ日を過ごすことによって、退屈な田舎町のあらゆる情報を知り、初めは暴飲暴食、交通違反、窃盗、個人情報を調べてナンパと、ありとあらゆる悪事を行うが、同僚のリタに軽蔑されてしまい、自殺を試みるが、何度やっても同じ日の朝に戻ってしまう。ホームレスの老人を助けるが、何度やっても2月2日に死なれる運命だけは変えられない。 人はある意味、同じ日常を生きている。季節は巡り、また冬が来て、2月2日が来る。同じ町で、同じ仕事を繰り返す。やがてフィルは、退屈な田舎町の日常に、人々のささやかな幸福があることを知る。冬の寒空の下に、人の心の温かさを知る。 何が起こるか事前に知り得る己の特殊な能力を用いて人々を助け、人々に感謝される道を選んだとき、彼はまさに神となった。人を愛し慈しむ心を知ったとき、フィルはついにリタの愛を得たのである。 彼が心から愛せる人を抱いて眠りについたとき、運命はついに時の歯車を進めた。彼が目覚めたとき、運命は愛する人を消し去らず、彼の腕の中に残していてくれたのである。 不思議な永劫回帰現象は、フィルが本当の愛を知るために神さまが与えてくれた、聖燭節の奇跡だったのだろう。 【高橋幸二】さん [地上波(吹替)] 9点(2008-08-04 06:35:17) (良:1票) |
《改行表示》 1.僕の中では、人にオススメしたい映画ナンバー1ですね。レンタル店でこの映画を見かけると、ついそばにいる見知らぬ誰かに「これ、いいっすよ!」と声をかけたくなってしまう。お茶目なビル・マーレーも大好きです。 繰り返される時間の中で、自分なりの生き方を見つけたフィルの心意気に拍手! 【南の二等星】さん [ビデオ(吹替)] 10点(2007-08-21 15:20:24) (良:1票) |