1. (そっくりさん、その1)心臓移植を待つだけの体だったマッシモ・トロイジーですが、心臓提供者は現れず、逝ってしまいました。亡くなる前日に撮影されたカットもいくつかあります。レコーディングは病室で行われて何とか間に合いましたが、マリオがネルーダ宛の音の便りを録音するシーンが撮影された時にはトロイジーはこの世にはいませんでした。山道を自転車で登るシーンを含め、マリオの後姿はすべて代役です。トロイジーの葬儀の時には複数いた「後姿のそっくりさん」たちが棺を担ぎ、異様な雰囲気だったそうです。
(その2)パブロ・ネルーダのそっくりさん俳優はスペイン語圏で見つかればベストだったのでしょうが、フランス人俳優フィリップ・ノワレが起用されました。従ってスペイン語訛りでイタリア語を話すことだけは期待できず、撮影中ノワレはフランス語で台詞をしゃべり、後からイタリア人の声優が吹き替えました。なお、作品中でほとんど台詞のないネルーダの妻役はイタリアでたいへん人気のある俳優で、ノワレと共演したかった(一緒にタンゴを踊りたかった?)ために出演を買ってでたんだそうです。
【かわまり】さん (2006-04-02 08:26:16)
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