4.少年とトラックの運ちゃんの一日の交流を描く。ポップな映像の中に潜んだ、幸せの価値観。少年はヴァイオリンを習っているが、それまで真面目には取り組んでいなかった。けれど、仲良くなった運ちゃんの前ではすごく自慢げにヴァイオリンを披露する。子どもながら階級とか、奢りとか、そういう感情があるのかな。 【kaneko】さん [映画館(邦画)] 7点(2009-11-18 20:27:23) |
3.彼の映画は初めて見たんだけどノルタルジックな雰囲気が凄い。幻想的に映像を映す手法は目を見張るものがあるし卒業制作とは思えないほど綺麗な画をしてました。優しい画というのはこういうことを言うんですね。ファンタジーに満ち溢れた、らしいラストも個人的にはなかなか好きな一品。 |
2.音楽教室に通う裕福そうな少年サーシャと、道路整備の運転手セルゲイとの1日の交流が、詩情豊かに描かれており、何とも優しく美しい。特に鏡、水たまりなど、反射を多用した映像美に、うっとりしてしまう。 まるで万華鏡を覗いたような感覚。またサーシャ役の少年の表情の愛くるしさも満載でした。終盤の、サーシャが思い描く夢のシーンは芸術的で、ほんと秀逸でした。 【泳ぐたい焼き】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-02-11 10:53:45) |
1.《ネタバレ》 ローラー車の運転手セルゲイとバイオリン弾きサーシャの互いの胸に抱く別世界への憧憬が詩情豊かに描かれています。サーシャがローラー車の運転に夢中になるシーンやセルゲイがバイオリンの音に恍惚とするシーンに、労働者階級と資本家階級、別世界の住人同士の親交の新鮮さが感じられます。全く別次元の代物なのにローラーもバイオリンも棒を引いて扱うという共通項があると思うのは考え過ぎでしょうか。サーシャが子どもだからという理由でローラー車に憧れているのではないことは、音楽家と言ってバカにする他の子たち(彼らもおそらく労働者階級となる)がバイオリンに憧れていることで証明されています。しかし憧れを抱いても両者とも自らの境遇に不満があるようには描かれていません。セルゲイにバイオリンを弾いて見せるサーシャは誇らしげであり、セルゲイの働く姿は勇ましく写っているのです。ただ両方を手に入れるのは土台無理な話で結局、人生は無いものねだりなのでしょう。そんな交われぬ異世界の一時的交流が温かい目線で描かれています。 【ミスター・グレイ】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-10-24 18:22:50) |