4.《ネタバレ》 男尊女卑の時代に、自分の意思を貫いたが為に転落していく一人の女性をこれでもかというぐらい描ききる。ある意味観ていて辛い映画。 只、冒頭、三船の下男に惚れていく過程がわからないのは残念。 田中絹代が迫真の演技を見せるが、若い時代は、年齢的にちょっと辛い。 三船のちょい役がもったいない。これは、溝口監督が大映でなく、東宝で撮ったから実現したのだろうか。 【とれびやん】さん [インターネット(邦画)] 8点(2021-03-10 19:41:36) |
3.田中絹代扮するお春がお経を読む声に引かれて羅漢堂へとそっと近づいていくオープニングから始まってラストシーンまで、溝口健二監督ならではの移動によるカメラワーク、息の長いロングショット、どれもがこれまた力強さを感じます。溝口健二監督独特のロングショットによって生み出される田中絹代の才気、溝口健二監督と田中絹代の名コンビによって印象に残るシーンの連続です。女のドロドロした部分を溝口健二監督は上手く描いています。この監督の描く女性像は本当に強い女の象徴のように思える何かがあります。上手く言えないんたけど、これもまた溝口健二監督らしい画面構成によって撮られた代表作の一つだと思いました。 【青観】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2006-09-05 22:00:45) |
2.《ネタバレ》 これで溝口健二の映画を観るのは6本目で、その中でも初めて出演者でなく監督で観ようと思った作品。印象としては決して面白くはないと思うけど、波乱万丈の女の一生を演じた田中絹代に溝口健二の演出...と名作ではあるんだろうなとは思う。ただこうどこ行っても悲惨だと見てる側も重くなっちゃうというか…。 【バカ王子】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2006-05-02 23:31:42) |
1.田中絹代が美しい。三船ふんする若侍との恋に破れてからの波乱の人生が、流されるままで歯がゆい。強欲な両親、大名の側室になったのに子供ができたらお払い箱という哀れさ。武家のお嬢様がゴザを抱えての売春婦に落ちぶれ、人間としてもすさんでいく様をしみじみ悲しく演じている。彼女、確かに運動神経が良さそうです。 【キリコ】さん 8点(2003-04-04 23:52:02) |