5.「資本主義者か?」得体の知れない者に対して吐かれる台詞。そこで、ああ、そうか、これは旧ソ連製作の作品だったんだ、ということを思い出す。脱力系の音楽に乗せて終始進行する、脱力系SFストーリー。しかしいつしかこのゆるぅ~い物語の中に巧みに詰め込まれた比喩隠喩に気付き始める。コミカルなのに強烈にシニカル。長閑さの中にも絶対的に存在する強烈な毒。ひょっとしたらこれはとても深遠な作品なのかも知れない、そう思ってしまった時点でもう負けだ。この奇妙で珍妙で辛辣で深遠な世界にハマってしまう。感覚を麻痺させる卑怯なハイセンス。ちなみにDVDの選択画面を放置していたら、延々と続く「クー」画面が始まる。これは実に気に入っている。 【ひのと】さん 9点(2003-11-29 17:02:23) (良:3票) |
4.色彩に乏しい舞台で小汚い人物達が織りなす生温い物語。ダラダラした語り口も相俟って二度眠りに落ちてどうにかこうにか完走。当時、自由にモノが言えない国の検閲をすり抜けて精一杯の主張がなされているところに敬意を。「見捨てはしない」心意気が最も印象深く胸熱にさせられる。 |
3.《ネタバレ》 小劇場で公演されるシュールな不条理劇を彷彿させるようで最初は苦手な映画かと思ったが、当時のソビエトで作られた背景を頭に入れた上で見直してみると内容が深い。 体制批判や皮肉が散りばめられていて、それを独特の世界観でユーモラスに表現している。 寓意に満ちた作品は好みじゃないけど、このぶっ飛んだ世界観にカルト的な人気を呼んだのもわかる気がする。 なんとも間の抜けた挨拶や歌など、真面目にふざけた不思議な味わいのある作品。 初めは呆気にとらて、後からじわっとくる感じ。 【飛鳥】さん [DVD(字幕)] 6点(2014-03-04 19:15:57) (良:1票) |
2.理屈はいらないんだ。この映画の全部が好きなんだ。 【拇指】さん 10点(2004-02-16 14:26:23) (良:1票) |
1.ポンコツ宇宙船(飛行船?)、あからさまに奇妙な宇宙人の習慣など、ビバ!馬鹿映画!と、最初見たときは爆笑失笑の連続で楽しみましたが、2~3回目からはチョッピリ泣いてしまいました。 奥深い、とは言い過ぎかもしれませんが、「人間」批判、と同時に「人間」賛歌という側面も。 DVDも即買いしましたし。 音楽もカナリたまらん。 思いきって10点!!! 【dw8000】さん 10点(2003-06-09 23:13:18) (良:1票) |