4.『エド・ウッド』でのタコとジョージ・スティールの記憶が僅かに残る本作。起承転結がキチンとあり、怨念を糧に生きてきたマッドサイエンティストを演ずるベラ・ルゴシに惹きつけられた「なかなか面白い作品」で嬉しい驚きです。『海底二万哩』の巨額の費用をかけ28人がかりで操作したイカと本作のタコ。ビジュアルでは天地の差があるものの映画に対する愛情の大きさは一緒だと感じました。 |
3.んー、きっとワタクシがアホなのだからだと思うのだけれど、なぜこの作品が「最低」映画なのか、分からんかった。出演者の演技がヘボだから?実写のタコと、動かない「タコ人形」を強引に「同じもの」としてるから?ま、そりゃそうかもしれないけれど、そんな事にいちいち突っ込んだりアラ探しをするのは、例えば時代劇を観て「カツラの線が見える」とか「刀触ってないじゃん」とか言うのと同じで、別に駄目とは思わないけどあんまり意味のないことだと思う。僕はこの作品を観て、何故ティム・バートンがエド・ウッドを愛してやまないのかが、ちょっと分かったような気がする。どちらも自分が世間から見て「異端」であることを深く自覚していて、それがどうしようもなく作品や人物に表れてしまうところが共通している。つまり「バットマン」のブルース・ウェインとジョーカーが、実はバートンそのものだったように(と僕は思っているのだけれど)、この作品の、故郷を追われたマッドサイエンティストと、彼に従う無垢なロボもやはり、エド・ウッドそのものが強く反映されたものではないだろうか。バートン版「エド・ウッド」で、エドが熱演したベラ・ルゴシに報いる為に追加されたとされている、マッドサイエンティストの故郷に対するルサンチマンを吐露するシーンは、その辺のチャラチャラした凡作なんかよりもずっと心に迫る名シーンだと、僕は思います。 【ぐるぐる】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-04-26 18:29:37) (良:2票) |
2.ティム・バートンの『エド・ウッド』に合わせて、まとめて公開されたエド・ウッド御本人の映画を何本かみるにつけ、意外にも画面にある種の雰囲気というか、独特のアトモスフィアを漂わせる才に長けている…という感想を持った者として、彼を「史上サイテーの映画監督」というレッテルのもとに嘲笑い、葬り去る風潮には断固異義をとなえたいっす。そりゃあ、セットや支離滅裂なストーリーテリングはお粗末かもしれないけど、ひとつひとつの画面には、陰影に富んだ「端正さ」がある。特にこの映画は、1940年代の恐怖映画のムードをかなり良く出した、なかなかの代物じゃないでしょうか。モンダイ(?)の大ダコのシーンも…まあ、バートンの映画で茶化されるほどには失笑ものではない…こともないか(笑)。とまれ、偏見抜きでぜひ一度ご覧あれ。 【やましんの巻】さん 7点(2003-10-29 13:01:57) (良:2票) |
1.御存じエド・ウッドのクダラナくも味わいのある逸品。大ダコに襲われるシーン、タコを自ら体に巻き付けながらとってつけたような悲鳴をあげてます。笑ってしまったらもう本作の虜。まさにタコ演技。「テンタクルズ」が大変良心的な映画に思えて来てしまいます。けなされればけなされる程、価値が光る本作、全編見どころだらけです。 【鱗歌】さん 7点(2003-05-31 00:22:55) (良:1票) |