6.ネタバレ 80を過ぎてもなお歌えるオペラ歌手もいるのに、20世紀最高のプリ・マドンナと呼ばれたマリア・カラスの声の衰えは著しかった。40を過ぎると下り坂、50を超えた日本公演ではさんざんなできだったという。すでに伝説の存在となり、オナシスとの思い出と若き頃の自らのレコード音楽に浸る隠遁生活。そこから夢よもう一度という物語なのだが・・・。 マリア・カラスを演じるファニー・アルダンは秀逸。物語が進むにつれ、本当のマリア・カラスに思えてくる。そして吹き替えに使った30代のカラスの歌がすばらしい。 合成されたカルメンで大成功かと思いきやというラストがまた良い。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-07-11 23:04:16) |
5.ネタバレ オペラにあまり詳しくない方のため一言。劇中劇の「カルメン」の主役カルメンはソプラノ(マリア・カラス)ではなくメゾ・ソプラノかアルトの役柄です。わたしもマリア・カラスが歌っている「カルメン」のCDを持っていますが、マリア・カラスにしてみれば(劇中でも「カルメンは別物。」と言っていますが)「頼まれたから自分の得意分野ではないけれどしかたなく歌ってあげた作品」なので、口パクも簡単に引き受けたのだと思います。「トスカ」は引き受けたような引き受けてないような・・・。彼女の十八番はやはり「椿姫(ラ・トラビアータ)」です。椿姫(ソプラノ)が歌うアリアの難度は非常に高く、声量が要求されるのでマリア・カラス以外の痩せ型ソプラノ歌手がうまく歌えた例は極めて稀なようです。肺病で死にかけているはずの椿姫の役を太ったソプラノ歌手がやって上演期間中笑いの種になったこともあります。だから、中年を過ぎて美貌とすらっとした体型を保ったカラスが口パクのビデオ版「椿姫」の製作を許したのか・・・恐らく頑強に拒否したのでしょうね。おまけですが、一流俳優の口パクに上の中程度の歌手の声を載せたビデオ作品にはソフィア・ローレン主演の「アイーダ」があります。プレイボーイとして名高い(実際は堅物)のプラシド・ドミンゴ(テノール)が歌うモーツアルトの「ドン・ジョバンニ(バリトン)」も聞いてみたいです。主役のあまりのワルさ加減のせいでいくらうまく歌っても主演歌手はカーテンコールで拍手してもらえないんです・・・でもあんなに太ったドミンゴではやはりうけないかもしれません。 【かわまり】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-04-16 02:51:27) |
4.歌声が素晴らしかった。劇中劇をもっと楽しみたかった。ホントの伝記にして欲しかったなと言う気持ちもある。 【paruru】さん 8点(2003-11-27 12:56:42) |
3.名匠ゼッフィレリ監督の小粋な佳作。オペラシーンだけでも1本にして見たい!シャネルの衣装もすてき。カラスに興味なくても感動できます。もっとこういう映画が見たい。 【mimi】さん 8点(2003-10-18 18:31:30) |
2.マリア・カラスの事はな~んも知らなかった。CDすら聞いたことがなかった。だいいち、オペラを観た事が1度もない。で、まあ、観たわけですが。物凄く綺麗な声だと言う事は分かる。でも、私にはそこまで。よっぽど音楽のセンスがあるか、マリア・カラスのファンでないと一番良いところが楽しめないかも。でも、マリア・カラスを知らない世代でも十分楽しめる。感動できる。監督はじめ製作者と出演者に愛があるからでしょうね、マリア・カラスに。 【山岳蘭人】さん 8点(2003-10-18 17:41:42) |
1.アルダンのカラスが最高~ 容姿は似てないのに雰囲気でカラスそのものに見える。彼女なくしてはこれほどのカラスを再現できなかっただろう。劇中のカルメンのオペラはほんの一部だけど演出と衣装が本格的で見ごたえがある。彼女と親交の深い監督ならではだが、失恋や納得できる歌が歌えなくなって苦悩する生々しいカラスが描かれる。作品で使われたカラスの最盛期の歌はもちろん、本人が失敗だったという日本公演の歌でさえ素人耳には素晴らしかった。 【キリコ】さん 8点(2003-10-17 17:05:29) |