6. 流石に当時のオスカーを総ナメにしただけのことはある。コルベールもゲーブルも実に魅力的。モロに濡れ場を見せるような下品さを避け、「ウォール・オブ・ジェリコ」で表現する上手さ!ヒッチハイクの名シーンも後に数々の映画がパクったが、矢張りオリジナルが最高!結局こういうのって、作り手のセンスの問題であって時代の新旧じゃあないんだよね。キャプラの楽天性を嘲笑うのは簡単だけど、そういうシニカルを気取った連中って「エンターテインメント」というモノが分かってるのか?辛気くさいリアルさを描いてりゃ芸術だとでも?勘弁してくれ…! 【へちょちょ】さん 9点(2003-01-01 04:56:25) (良:3票) |
5.「卒業」を思わせる結婚式シーンが絶品で父親の変貌ぶりは胸熱でした。二人の心模様が実に見応えがありましたが、ピーターのあまりの上から目線の物言いに-0.1点。元祖ラブコメ、オスカー主要五部門制覇も納得の至高の傑作。 |
4.登場人物は皆思い込みが激しい。彼らはキャプラのあやつり人形となりアンジャッシュのコント(例えが悪くて恐縮ですが・・・)のようにカン違いの渦を広げていく。見ているこっちはじれったいが面白くて仕方がない。すれ違うときこそ彼らはそのキャラクターを発揮するからだ。くっつきそうになれば当然ジャマが入る。これは完全な古典だ。古典は古い、当たり前だ。だが、古典は揺るがない。気がつくと見ているこっちがキャプラにあやつられていた。「素晴らしき哉、人生!」は正直見ていて疲れた。大団円のラストは必然としても、映画が内側から「そうでなければならない!」と、エネルギーを発散し過ぎているようで目が当てられなかったから。「或る夜の出来事」にはそんな力みが一切ない。これぞキャプラの様式美。バスの合唱シーンは最高ですな。 【Qfwfq】さん 9点(2005-03-15 21:57:00) (良:1票) |
3.高貴な身分の女性と無頼な新聞記者による逢瀬といえば、一般的には『ローマの休日』でしょう。言うまでもなく、キャラの違いで、こちらの方が、より庶民的(?)です。が、しかし、男女の言動や細部の描写は、こちらも勝るとも劣らず、実に上品なんですね。会話の内容は古典的な意味で「粋」だし、しょーもないラブシーンなんかがあれば興醒めにもなりましょうが、当然そんなものはない。こういう具合に、現実と虚構の皮膜(その膜は薄いようでいて限りなく厚いけれど)を感じさせてくれる映画は、何度観てもいいものですね。 |
2.面白い!思わず微笑み、笑い、楽しくなっている自分が居た。バスの車中で歌い踊るシーン、ヒッチハイクのシーン、ラストシーンと見所&楽しみ所が満載なのだからやむを得ない。現在の眼からみれば単純で他愛のないストーリーにもかかわらず、どうしてこうも面白いのだろう?。映画の技術はたしかに長足の進歩を遂げた。しかし、映画に必要なのは、いつの時代も製作者の心意気や思い入れだと私は思う。莫大な制作費を使って特撮するならそれもいい。だがしかし、それをなぜ我々観客が観る前から「知ってあげる」必要があるのか?そんなモノ「面白さ」と何の関係もないだろうに....。見終わったあと、そんな余計なことまで考えてしまった。 |
1.セリフがおしゃれで気がきいてるし品がいい。何より主演の二人が魅力的。ヒッチハイクでゲーブルがいろんなやり方を得意そうに見せておいて、ちっともうまくいかなかないのに、コルベールがチラリと足を見せたらOKなんて楽しい。なんだかんだともめたり反発しながらも、次第に惹かれていくというよくあるパターンだが、それらの中でもこれは無駄がなくグンとうまくできている。男盛りの魅力一杯のゲーブルが素肌にシャツを着たんで下着が売れなくなったとか・・ スターの威力はかくも絶大なものだった。 【キリコ】さん 9点(2003-02-06 16:16:07) (良:1票) |