5.滝のように流れ落ちる水に逆らって必死で泳ぐあのバカバカしさ。水面の向こうに見える顔がユラユラと揺らめく可笑しさ。ミニロケットでロープを飛ばし城に忍び込もうとする際の細かい仕草の描写と、それを根底から覆す人間離れした大ジャンプ。さまざまな細かいアイデアがあって、その細かさを実際にアニメーション化してみせる手腕と苦労があって。だからこそ何回見ても楽しめるんですね(そういう私だって、その昔、初めて見た時には、“ルパン三世”としては違和感があったのだけど)。古びた塔の描写と、それを舞台にした立体感は、後の『ラピュタ』を思い出させもするし、その一方で『長靴をはいた猫』のチェイスを思い出させる場面もあったり。細部へのこだわりが楽しく、もしかしたらどの宮崎作品よりも「やんちゃ」な作品と言えるかも知れませんが、その一方でもし、本作が後の作品のように膨大な人手と時間をかけて作られていたならば、とも思えたりして。 【鱗歌】さん [地上波(邦画)] 7点(2015-09-09 22:39:35) (良:1票) |
4.ちょっとレビューするの迷った。確かにすごく面白くって、本当は手放しで誉めたいんだけど、どうも手放しになれない「ちょっと引っ掛かる」作品。私はルパンは前から知ってたし、それでいて原作やTVのコアなルパン・ファンではないので、どぎつさが抜けて取っ付きやすくなった本作の、正に対象になる層だと思う。しかし、やはり「コアなファンはキャラが去勢されているように感じるのでは?」とコアなファンでもないのに感じてしまったんだな。不二子なんか、TVでは登場したら親の目を気にするキャラだったもん。本作では手負いのルパンをグライダーから腕一本で助け出すなど、アクションでは滅茶苦茶かっこいい所を見せるが、売り物のお色気は影を潜めちゃってる。とっつあんの最後のセリフも有り得ないし。完成度は極めて高く、日本のアニメ映画作品の5本の指に入るのも納得、でも敢えて言わせてもらえば、ルパンⅢ世という既知のキャラで作った作品として、どうしても一抹の引っ掛かりを覚えてしまうのです。とはいえよく出来た面白さに、この点で。 【あっかっか】さん [地上波(邦画)] 7点(2009-04-06 13:12:33) (良:1票) |
3.公開当時、すごく評価が高くて、慌てて映画館に走って見た。 そんなフットワークの軽い頃が自分にもあった。 見た感想は、「子供向けとしては、よくできてるんじゃない」だった。 だから自分の中で、宮崎駿という人は「ありきたりな話を、抜群のスピード感のある演出で見せる人」であって、好みではなかった。 でも、今の年になると、もう一回「子供向けとしては、よくできた話」を作ってほしいなあ、と思ってしまう。 それができる人は、ほとんどいない、ということが分かってしまったから。 【まかだ】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-06-29 00:08:27) (良:1票) |
2.ルパンらしさがないと思うが、素晴らしい映画のひとつだと思います。 【キャラメルりんご】さん 7点(2003-08-19 00:05:16) (良:1票) |
1.公開時には旧TVシリーズのハードボイルドタッチの路線を期待していたのだけど、宮崎駿に期待するのが間違いでした。ジャケットの色が違えどもやはり新TVの路線が濃かったのが残念だったですね。物語としてはどこも問題ないし面白いのだけど、ルパンが過去に含みを持たせている分、次元に喋らせ過ぎたんじゃないかと思うんですよ。かといって、代わりに語るキャラがいないけどね。しかし、年齢設定がわからないのだけど、今見てもルパンや不二子が自分より年上に見えるのはどう言う事でしょう?自分より上だったら不二子なんか大年増だよなぁ(笑) 【奥州亭三景】さん 7点(2001-07-23 22:25:25) (笑:1票) |