7.俗物的な動きを見せるニューヨーカーたちが面白い。
風景も実に美しい。
だけど、ウディ・アレン自身は醜い。
てっぺんハゲ、ちんちくりんおっさんだ。
だけどモテる。
というか、モテる設定にしている。
そりゃあ、ウディ・アレンが監督だし。
でもこの人物設定は、ウディ・アレンの自身過剰による勘違いではなく、彼のユーモアによる狙いだと思う。
劇中の台詞に、「こんな髪の毛の薄い~」的な自虐的・自覚的な台詞もあったし。
外見の話を個人の好みで言わせて頂けば、本作にはほとんど魅力的な男女が出てこなかった。
劇中で、自分のことを「美人、美人」と連呼しているダイアン・キートンも、おばさんパーマでちっとも好きくないし。
だけど、居た!
若かりし頃のメリル・ストリープ!
スレンダーで、何となく荒んだ感じの若さと美しさがたまらない。
ニューヨーカーのインテリたちが、皆あんな風に理屈をこねまわして、その場の欲求で動く俗物ばかりなのかは分からないが、もしそれが本当なら、なんて疲れる街なんだろうと思う。
都会は好きだが、そんな街には住みたくないなぁ。