124.推理小説の映画化は、どうしても言葉に頼る部分が多くなり成功しづらいのだが、崑さんはそれを逆手にとって会話の場面で面白がらせる。前作『吾輩は猫である』がそうだった。いわばサロンの仲間うちの会話で成り立っているような原作から、会話のリズムと画面を顔で埋める映像で楽しめる映画にしてしまった。その延長にこの金田一シリーズが出来たのだろう。解決篇の部分が推理ものにとっては鬼門で、どうしても説明になってしまう。そこが本シリーズでは面白い。事件のフラッシュバックを挿入する勘どころ、言い募りあう人物を時間を少しずつずらして短いカットでつないでいく緊迫、顔の部分アップを折り込んだり、コラージュを楽しんで作っている。そして崑の終生のモチーフである女のドラマにもなっていた。本シリーズは『男はつらいよ』とは別のスタイルで、当時の大女優名鑑になった。シリーズを通しての脇役チームとなる俳優たちの顔を見るのも楽しく(本シリーズの坂口良子は忘れがたい)、それにしてもつい最近の映画と思っていたのにずいぶん多くの役者が故人になってしまっているものだ。 【なんのかんの】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2013-11-17 09:34:15) |
123.この怪しい、不気味な雰囲気は現代ではもう出せないのかな。観る者を惹きつけるパワーが凄い。 【noji】さん [地上波(邦画)] 8点(2013-05-04 09:19:11) |
122. 10年に一度見直す。背筋がビシッとなるから。全部入りなんだよこの映画は。 【黒猫クック】さん [DVD(邦画)] 9点(2013-01-14 02:20:25) |
121.いやー、たまらん。スケキヨの存在でもう勝負ありという感じ。 【Balrog】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-11-27 11:30:03) |
《改行表示》120.シリーズ最初の作品だが、「獄門島」や「悪魔の手毬歌」より後になって見た。もちろん映画の評判は知っていたが、ためらったのは例の佐清のマスクを初めとして、生首が出たり、湖に足が逆さに浮かんだり、気味悪さが目立っていたからだ。そういう気味悪ささえ克服できれば、この「犬神家の一族」はよくできた映画だと思う。私はあまり好きではないが・・・。 【ESPERANZA】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2011-09-19 16:36:37) |
119.なんとなく観だしたらどんどん引き込まれていった。余計な脚色もなく、ストレートに展開が進むから時間を忘れて観賞できる。この時代を代表するといってよい大野の音楽も十分に盛り上げる。トリックネタも満足納得できるものであった。演者陣もベテラン組は各々の個性を発揮して大変好ましい。島田陽子坂口良子の美しさ愛らしさが作品に一層の華を添える。 【タッチッチ】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2011-09-17 17:51:14) |
《改行表示》118.横溝正史ブームの火付け役となった作品。 どろどろした人間関係、複雑怪奇なトリック、奇抜な殺人方法と、 最初観たときはやはり衝撃的だった。金田一役の石坂浩二を始め、 キャストはベテラン陣を配しているので、最後まで落ち着いて鑑賞することができる。 映像は昔の邦画らしく全体的に暗いのだが、それがこの作品の雰囲気にはピタリと合っていた。 唯一不満だったのは、途中で犯人がわかってしまうシーンがあったこと。 なぜそういう演出にしてしまったのか、今でも不可解。 【MAHITO】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2011-08-15 08:36:01) |
117.市川監督の耽美主義・実験精神とエンターテイメントの幸福な結婚ともいうべき作品。 【ashigara】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-07-08 19:13:16) |
116.大野雄二による音楽とタイポグラフィって言うのかエヴァンゲリオンでオマージュとして使われた文字の表記、OPからとても良い雰囲気だ。時代設定は戦後間もないくらいで、戦争の傷跡を恐怖や不気味さに変えているのも良い、佐清の登場から一気に全体が引き締まった。一方、金田一耕助は飄々としているので過剰に重くなりすぎず、バランスが取れているんだと思う。石坂浩二もハマってるなぁ。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2011-05-15 17:00:49) |
115.「佐清、頭巾をとっておやり!」「佐清、この薄情な人達に仮面をめくっておやり!」幼き頃テレビでこの映画を見て、思わずここで瞬きしながら薄目で観た人も多いのでは。ゴム製のマスクをバリバリバリとめくり上げる様が恐ろしかった。全体的に子供には刺激が強い映画だったが、何せこの場面がトラウマのごとく、その独特な名前の響き『スケキヨ』と共に心の襞にはりついた。今見返しても最高に面白い(厳密にはホラーじゃないですが)和製ホラー。印象的なテーマ曲と相まって日本映画にしか醸し出せない淫靡な雰囲気が何ともいえない。更には俳優達の個性も際立っている。存在感が違う。旧家を舞台に陰惨な、親子代々因縁のとおなじみ横溝正史の小説観が映像として表現されている。そこに飄々とした石坂浩二とコケティッシュな坂口良子の存在が清涼剤のように生きている。生真面目だが早とちりな警官、加藤武の「よし、分かった」はこの作品から。犬神三姉妹を演じたベテラン女優陣はさすがの貫録。特筆すべきは珠世の美貌。魅了されました。邦画もこの当時はすでに斜陽と云われていたらしいですが、やはり時代の空気というかノスタルジーなのか、この頃の邦画は良かったなあ。こういう日本映画今作れといってももう無理じゃないかな。(リメイク版は未見です。機会があれば観るけどイマイチ乗り気じゃない) 【LORETTO】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2011-04-28 00:07:25) |
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114.当時ものすごい宣伝で、ついそれに負けて観たが、まったく駄目だった。それ以来、宣伝には警戒心を抱くクセがついた。市川崑(いい作品もあるのだが)の内容空疎な唯美主義にも警戒するようになった。 【ひと3】さん [映画館(邦画)] 2点(2011-03-24 20:31:47) |
113.殺人シーン、名探偵の造詣など、現在のサスペンスドラマのプロトタイプばかりで驚かされる。テンポはややきついものがあるが、それでもバッサリ切りまくったカットが所々に見られて心地よい。 【j-hitch】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-08-17 22:03:54) |
112.高校の時水泳部だったボクたちは、いったい何回犬神家の死体のまねをプールでしたことだろう。 【きーとん】さん [地上波(邦画)] 5点(2010-08-02 23:57:44) |
111.昔余興で被らされた変なマスクの正体を知りました。 【TAKI】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-03-26 22:18:26) |
110.子供の頃の自分にとって、この映画はホラーでした。つい先日観たリメイク版とは違って、観てから相当の年月が経っているにも関わらず、有名な逆立ち死体を筆頭として印象に残る名シーンが今でもたくさん思い出されます。 【HAMEO】さん [地上波(邦画)] 6点(2009-02-12 15:31:48) |
109.推理サスペンスとしてみた場合、あまりに偶然的な要素が多過ぎて連続殺人として成り立っていないし、犯行時刻のアリバイ検証とか指紋採取などといった基本的なこともあまり徹底されておらず、ちょっと消化不良。そのうえ金田一耕助が割と何もしてない(爆)。すべての殺人が終わった段階で急に真相を語られてもどうやってその結論に至ったのか分からず、つい「ホンマか?」って思ってしまったぐらい。原作未読なので何ともいえませんが、ややイマイチでした。 【とかげ12号】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-10-22 21:49:16) |
【にう】さん [地上波(邦画)] 6点(2008-10-17 21:20:02) |
107.人は金で変わる。確かに伏線は上手いのだが、これぐらいの内容なら2時間以内に収めて欲しかった。主人公の金田一もそれほどの存在感ではなかった。 【TOSHI】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-04-30 22:59:34) |
《改行表示》106.市川崑監督作品を観るのはこれが初めてだったんですが、演出や映像のセンスが素晴らしい。 とても三十年以上前の作品とは思えなかった。 【eureka】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-03-20 00:42:22) |
105.怖いけど笑える殺人の演出ばかりが目立つが、それ以外は今見ると割かし平凡かと。登場人物が多く、ごたごたしてる割にキャラ立ちもしていないし、テンポも良くない。ヒロインも女中さんも昭和を象徴するような美人でした。 【すべから】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-03-18 10:34:53) |