22.顔は若き日の三浦友和なのに、声は宇野重吉、というのがモーレツに違和感があって、これだけの違和感を味わえると、ちょっと得した気分(笑)。老いた主人公が若き日を回想するような設定なもんで、仕方ないと言えば仕方ないんですけども、ただ、当時の宇野重吉より今の三浦友和の方が年配のハズなんですけど、今の三浦友和にもこのジジイ声は絶対、似合わないですよね。 それはともかく。嬉し恥ずかし、三浦友和の初主演、そして山口百恵の初主演、の作品。もうとにかく、初々しすぎて。百恵さんについては、個人的には宇崎竜童路線「以前」の印象があまり残ってないもんで、あーそうか、こんなにイモ娘だったんだっけか、とかしみじみ思っちゃうのですが(阿木燿子&宇崎竜童は、ホントにいい仕事したと思います)、全編通じて、三浦友和がオドオド、山口百恵がオドオド、見てて、とても演技とは思えません(百恵さんについては、演技にしてはあまりにヘタ過ぎて、かえって演技に見えなかったりする…?)。 でもこれがやっぱり、演技、なのよね。まさかまさか、最終的にはこの二人が結婚するなんて、じゃあこのオドオドした態度、そしてあのラストは、何だったんだよ。と言いたい気持ちにさせられたら、映画の勝ち。 ・・・ところで、笑点メンバーだった(メンバーのまま死んじゃった)小圓遊さんも、澄ました顔で出演してますねえ。これがいちばん、懐かしかったりします。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2020-07-21 20:52:49) |
21.原作は以前に読んだ事があり、結構パターナリズムというか身分差・差別的なテイストがあったような気がしていたが、作品中ではそういうテイストは消しているような印象を受けた。監督としてはラストシーンでぶち込んで、一応の説明は果たそうとしたのかもしれない。で、肝心の主人公だが、百恵は陰があってやや明るさというか天真爛漫さが足りないし、友和にはインテリ感がなくて各々ミスキャストに思えたが、そもそもの製作趣旨がそういう所にはないので仕方ないが。『天城越え』と同日に見たのだが、両作共に大正15年の設定ではあるが、テイストの違いが際立っていると感じた。どうやら松本清張は川端康成への対抗意識で書いたという解釈もあるようだが。 |
20.吉永小百合の伊豆の踊り子よりもこっちのが好きだし、楽しめたのはやはり山口百恵の初々しさ、更にそれを引き立たせる他の出演者、三浦友和が相手ならまあ仕方ないかて思いたくもなるぐらいであって、そして原作のイメージに近い雰囲気が映像ともよくマッチしていて単なるアイドル映画になってないのが好感が持てる。この映画のラストは山口百恵の行く末を暗示しているようにも感じられなくはない。さほどファンでもなければ山口百恵の全盛期をあまり知らない私からしてもちょっと切なさが残る映画だけに当時、山口百恵のファンが見たらどう感じていたのか?という思いが残る映画として、印象に残る。それ程までに山口百恵の為の映画と言えるかもしれない。 【青観】さん [DVD(邦画)] 7点(2013-12-10 22:20:10) |
19.友和 若っ! すべすべした肌、ピッチピチの肌が光り輝く。切ないお話。伊豆の書生。 統括すると、伊豆の書生と伊豆の踊子と伊豆の中山仁という布陣。 【3737】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-11-01 21:53:25) |
18.2012.08/10 鑑賞。『伊豆の踊子』は、誰もが知る川端康成の短編小説も読んでいない。『雪国』もしかり、何故なのだろう。読書の代わりに映画で、が多い。さて宇野重吉のナレーションが気になって興ざめ、合わない。作品としては、かなり昔風の落ち着いた淡い恋心が演出され自分好みで気に入る。当時話題の山口百恵と三浦友和が若くて輝いている。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-08-10 23:08:33) |
17.山口百恵主演のザ・アイドル映画。ソフトフォーカスを多用し、山口の美貌を強調します。ただ、残念なことに(あるいは当然のことながら)演技は芳しいものではありませんでした。しかし映画そのものは、作中当時の風俗や価値観が偲ばれる丁寧なつくりで好感が持てました。恥ずかしながら原作未読ですが、読んでみたいと思わせる映画でありました。ところで、あのラストカット。アイドル映画の甘ったるさを払拭したかったものと推測しますが、単に後味を悪くしただけの結果に。締めで塩胡椒を効かせたいのなら、それまでの味付けを調整しなくてはいけません。現実の厳しさは、既に織り込み済み。“過ぎたるは及ばざるがごとし”です。最後に一言。宇野重吉のナレーションは神。TVアニメ版『家なき子』を観たくなってしまいました。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-09-10 19:22:06) |
16.吉永小百合主演の「伊豆の踊子」に較べ、ずいぶん良い。同じ西河克己監督とは思えないほど、数段の進歩と言わざるを得ない。 山口百恵は美空ひばりや吉永小百合と較べ、出演時の年齢が一番若く、原作のイメージ に近い。それもそのはず、映画初出演で初々しい。次に演出不十分だったところを宇野重吉のナレーターで補ったこと、これもプラス材料。 ラストの別れのシーンは印象的であり、この映画が成功したからこそ友和百恵のコンビが続くことになったのだと思う。 【ESPERANZA】さん [映画館(邦画)] 7点(2011-06-02 23:41:51) |
15.たしかに階級差の生み出す悲恋の物語の中で、ひたすらに三浦友和が山口百恵に送る眼差しと百恵の愛くるしい様が映し出されるだけで、物語が内包する残酷性が素通りしてゆくいわゆるアイドル映画なのですが、それだけで切り捨てるにはもったいないほどにアイドル百恵をとらえる画がきっちりとその純朴さと初恋の初々しい女心をとらえている。野山を歩く姿を情景とともにロングで収める画も、旅館の二階から見下ろす画も、別館の窓越しに見える踊り子の姿も、ひとつひとつが丁寧に撮られ、けしてストーリーに深みが無くてもじゅうぶんに見れる映画だと思います。小学生の頃、百恵ちゃんのファンだったという個人的な贔屓目を抜きにしても。たぶん。 【R&A】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2005-11-24 12:42:59) (良:1票) |
14.普通のどこかにありそうなストーリーという感じだけどそれが逆にとても新鮮でした。細かいことあれこれ言いたくない映画です。素直に「切ないな~」という感想を持てばそれだけでいいんじゃないかと思います。山口百恵はほんとかわいかった です・・・。 【Syuhei】さん 6点(2004-03-29 03:36:26) |
13.見たの子供の頃なのではっきり覚えてないのですが…爽やかな青春映画っぽかったですね。まぁいわゆるアイドル映画なのですが、原作なんて全然知らなかったのでなんとなく不思議な気持ちで見ていたような…。でも、百恵ちゃんは本当に正統派アイドルでしたね。今みたいにいっぱいいなかったもんなぁ…。 【あかりん☆】さん 5点(2004-01-21 13:29:08) |
|
12.学校の授業で観たんすが、一番多かった感想は「山口百恵が上戸彩に似ている!」。うーん、確かに。 【紅蓮天国】さん 5点(2003-12-03 20:14:34) |
11.この二人の主演だから何でも許せてしまうだけで、数ある伊豆の踊子の映像化作品の中では、駄作という気がする。原作の行間から染み出してくる人間模様があまり見えない。男たちが欲望を抱えて集まる温泉地で、客商売をする人々の底にある苦しみ悲しみ。歴然とある階級差。踊り子の人生の先にある転落。踊り子一座の現実が全然分かっていないお坊ちゃんの「私」に対する怨念。それをあからさまに表現しないところが良いのだろうか。 【ルクレツィアの娘】さん [DVD(邦画)] 5点(2003-11-19 14:06:06) (良:1票) |
10.その後ゴールデンコンビとなる二人の記念作。ちびまるこばりの百恵ファンのワタシは、いそいそと観にいったものでした。もちろん原作も読んでいないアホガキなワタシの印象は、清純そのものの初々しい百恵ちゃんのみ。 【poppo】さん 7点(2003-11-19 11:02:13) |
9.世代的には百恵ちゃんはちょっとお姉さんで憧れ的な感じでした。が当時彼女はまだ十代だったと思うと大人びてましたねえ。聖子ちゃんの野菊のヅラには笑ったからねえ。 【亜流派 十五郎】さん 5点(2003-10-27 22:37:10) |
8.作品的にも、「単なるアイドル映画」というには実に丁寧に作られているんじゃないですか? 確かにロングの遠景を多用できないロケ撮影の苦労が偲ばれる部分もあるけど、小道具や古い家屋の活かし方などさすが職人芸といった感じ。まだこの当時は、古き良き時代のスタッフが現役で頑張っていたことが画面からも伝わってくるようです。百恵ちゃんだって、端役出演の石川さゆりちゃんだって、と~っても良い! と小生は思う。正直いって、澤井信一郎監督作品ということで世評の高い松田聖子の『野菊の墓』(テレビ映画で同じ西河監督が百恵主演で撮った『野菊の墓』も確かあったよなあ。あれも良かったよなあ…)と比べても遜色ないですよ。ああ、もう一度見たくなってきた…。 【やましんの巻】さん 7点(2003-10-08 18:06:20) (良:1票) |
7.いや~、本当に懐かしいです。山口百恵主演(&三浦友和)の映画は数多くありますが、この作品が最も健康的かつ詩情豊に作られていますので、彼女の代表作として宜しいのではないでしょうか。映画としての客観的評価はともかく、懐かしの一本に6点。 【光りやまねこ】さん 6点(2003-06-22 20:13:06) |
6.中学生の頃、自習の時間に視聴覚室で観た。なぜか男だけ20人で。百恵ちゃん最高っす。演技下手でもゆるせる。 【やな太郎】さん 7点(2003-05-06 23:15:32) |
5. 川端康成の同名原作、実に6度目の映画化。個人的には第1作である1933年版(監督:五所平之助 主演:田中絹代、大日向伝)が最高であり、決定版となっている。54年版(監督:野村芳太郎 主演:美空ひばり、石浜朗)はアイドル映画であって文芸作品とは思えないし、60年版(監督:川頭義郎 主演:鰐渕晴子、津川雅彦)は独系混血の鰐渕が違和感ありまくり。63年版(監督:西河克巳 主演:吉永小百合、高橋英樹)は演出は平凡なれど、サユリストには「萌え~♪」な出来。67年版(監督:恩地日出夫 主演:内藤洋子、黒沢年男)は内藤(喜多嶋舞のおっかさん)の清純さを前面に押し出し、まずまずの佳作といったトコロ。オット本作は…63年版と同じ西河克巳が監督しているが、この頃には開発の波が押し寄せ、天城峠のロケ地を探すのも一苦労しただけに、33年版に比べ風景の詩情豊かな点で雲泥の差!!加えて監督に文芸映画たらんという覇気もなく、アイドル売り出しの片棒担ぎに堕している点でもNG。ましてや山口百恵に田中絹代の超絶名演技を望むべくもなく、ハッキリ言って惨憺たる出来。ホリプロには悪いが駄作の一語で切り捨て御免だ。あ、でも当時は「百恵・友和」がホントに添い遂げるなんて予想だにしなかったナァ…。どうせヤラセだろ?とか思ってたし。その予想外の夫婦愛に免じて…6作目だから6点だ!! 【へちょちょ】さん 6点(2003-02-23 21:25:18) |
4.歴代アイドル映画だから、アイドルが可愛く引き立てば良しとしましょう。歴代の中でようやく元祖昭和8年の田中絹代版を見たら、やはりこれは以後のアイドル映画とは違うものがあります。見てるうちにどんどん引き込まれる面白さがあります。踊り子と学生の淡い恋、だけじゃなくその周囲の人間や出来事など話に広がりがあります。お互いにはっきり恋を打ち明けてますしね。ラストの別れは姿も見えないのに、薫が着物の袖を懸命に振るので本当にいじらしいです。 【キリコ】さん 6点(2003-02-07 21:41:05) |
3.気持ちが言葉ではなく演技で表現されてますよね。まぁお世辞にもうまいとは言えないものの、こういう作りの作品は結構好きだなぁと思ったり。百恵さまのあの笑顔だけで10点あげてもいいくらいですがここはちょっと大人になって7点ですかね。 【とむ】さん 7点(2002-08-05 11:57:53) |