8.大女優・田中絹代の半生を描いた映画。氏について知ってることは多くないので、今回いろいろな発見があって良かったのだが、映画としての面白さからいえば微妙。1924年の松竹入りから1952年「西鶴一代女」までの約30年を描いているのだが、軸が定まらないまま、時代だけが進んでいくような感じ。あ、もう戦後なのかと。森光子や石坂浩二、中井貴一あたりの無駄遣い。唯一、溝口(役名:溝内)監督だけはそれなりに重きを置かれているが、戦後、スランプに陥ってることは本人の口から語られるだけだった。ラストシーンを生かすためにも新作「西鶴一代女」にかける両者の想いはもっと強調されて然るべきではないか。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-11-18 19:03:18) |
7.タイトルでここまで直球ど真ん中を投げておきながら、田中絹代という人物の、シナリオの読み方も、役作りのし方も、演技の組み立て方も、一切何にもふれていないのは一体どういうことなのか。映画というフォーマットでものを作っている人たちが、肝心の「映画女優」の何たるかについて何一つ表現をしていないのだから、これは全体が壮大なギャグとしか思えない。全シーンに徹底されている説明台詞の大行進や、二重ナレーション(しかも主観視点と客観視点の両方!)という作品破壊行為には、もはや突っ込む気力も起こりません。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 2点(2014-04-27 01:45:06) |
6.田中絹代については詳しくないのですが、吉永小百合はそれなりに熱演していたとは思います。半分は映画(というか松竹?)の歴史みたいになってしまって中途半端感はありますが。 |
5.冒頭の『不如帰』の、頭が上がってくるところは美しかった。ゾクゾクさせられた。過去のフィルムの骨董的美しさというよりも、モダンな現代美術として蘇ったような効果。しかし本筋に入ると、もひとつ乗り切れないところがある。いつもながら室内の暗さは美しいし、カットごとに人に移っていくそのリズムの心地よさは申し分ない。一番ドキドキしたのは、溝口の読み合わせのシーンでしたか、なんだなんだという絹代の戸惑い、消されていく黒板のセリフ、ステージ以外の周囲に広がる暗がり、「田中さん、…です」の繰り返し、こういう畳み込んでいく感じは素晴らしい。ただ吉永小百合、短いカットだと映えるんだけど、ちょいと太いとこを見せる場面になると、無理が目立っちゃう。うまいヘタの問題というより、質の問題なんだろう。そこらへんでどうも乗り切れない。この監督はポカーンとしたとこ撮るといいんだよね、セリフのあるドラマ部分よりも。よそ見をしながらビールを飲んでるとことか。上原謙はコントラストの強い場面で、ほんのちょっと出るだけ。清水宏役の渡辺徹は、体格で選ばれたキャスティングでしょう。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-08-15 09:42:21) |
4.吉永小百合も自分にできると思って引き受けたのだろうか。 【みんな嫌い】さん [映画館(邦画)] 3点(2007-09-16 18:55:14) (良:1票) |
3.正直、この作品と市川崑監督との相性がいいとは思われない。吉永小百合も序盤は亡羊とし過ぎていて田中絹代のイメージと合いません。まあ勝手なイメージではあるけれど、こんな人だったとはちょっと考えづらい。所々、映画史の解説のようなものが入るが、これもまた一長一短。その時代の映画作りの背景が判り易く理解出来るものの、ここまであからさまなドキュメンタリー色が入ると雰囲気や没入感は間違いなく壊れます。個人的には田中絹代の半生という興味深い内容同様楽しめはしましたが、映画としては微妙でしょうね。 【MARK25】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2007-09-16 15:30:13) |
2.これは新藤兼人原作の方が断然面白かったです。嘘か真実かはともかく、田中絹代という女優のおんなの部分をかなり生生しく描いていたのに、映画のほうはどうも微温的。吉永小百合主演という制約があって、そこまで描ききれなかったのか。映像は市川作品らしく美しかったんですけどね。結局、市川&吉永コンビで傑作だったのは「細雪」だけだったなあ。 【放浪紳士チャーリー】さん [ビデオ(吹替)] 6点(2005-10-30 13:17:56) |
1.日本映画の創世記を描きたいのか、田中絹代を描きたのか焦点がぼけてしまっているような感じがしました ドキュメンタリー風にとるかどうかもいまひとつ中途半端 当時の映画人の熱気も感じられず残念です 菅原文太のよっぱらいの演技がうまかったです そこだけ印象に残ってま 【宵待草】さん [映画館(邦画)] 4点(2004-03-12 07:00:45) |