21.《ネタバレ》 タランティーノの趣味全開の続編。もう元ネタが全然分からないから、観終わった後にいろいろ調べたくなる作品。(笑) プライドが棺桶を突き破るシーンなんかは、心の中でスタンディング・オベーションの状態! これぞタランティーノ作品。最後まで楽しませてもらいました。大満足! 【たけたん】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2019-09-24 15:48:38) |
20.《ネタバレ》 監督が好き勝手に作った映画第二弾。 前作が「俺、こういうニッポンや血しぶきチャンバラやアニメが大好きなんだよ!」という監督の主張っぷりが聞こえてきそうな映画なら、こっちはだいぶ落ち着いて「俺なりにカンフー&マカロニウェスタンな切ない復習劇を描いてみました」みたいな映画。 それを形にしたのが役者たちの演技。前作では派手なアクションばかりに目がいきがちでしたが、「静」のシーンが多い今作では演技を集中して観ることができます。故・デヴィッドキャラダイン扮するビルは前作では全く顔を見せていなかったのですが、今回は出ずっぱりで切なく、悲しい悪役を演じています。特にスーパーマンの話をするときの貫禄たっぷりの演技が大好きです。 一番好きな台詞は「you and I have unfinished buisiness」(日本語訳・ショーブはマダツイチャイナイヨー)です。一瞬で決着が着く勝負の前のこの台詞で鳥肌が立ちっぱなしでした。タランティーノ監督のこだわりが感じられる作品です。 【ヒナタカ】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-08-19 15:25:26) |
19.《ネタバレ》 パイ・メイ師匠と対戦した時のユマ・サーマンの虎鶴拳には「ちょwwwwそれじゃあカンフーダンスだよキミィ!」とカックンとしてしまって残念(日本刀の殺陣は上手だったのに)でも、棺桶の中で師匠の名を呼んで突きを繰り出すシーンにはちょっとウルッとキましたよ。また、バイト先で叱られている元殺し屋バドの達観具合(落ちぶれ具合も含めて)も良かった。腕も落ちてなかったし。そのバドを汚ねーやり方で葬るエルは純度100%悪党でナイス!隻眼の理由もナイス!(笑)懐かしのレプリカント七転八倒もナイス(『ブレラン』での、あの変な悲鳴が聞こえてきそう)さて、最終章はちょっとタルかった気もする…が、ココがそもそものタイトル(キル!ビル)の場面なワケだから無問題!BBの天真爛漫な笑顔を見れば、ビルが良き父親であった事がハッキリ分かるンだなぁ。愛する女との最後の真剣勝負で秘奥義に散るビルに敬礼!(カッコつけて上着のボタンを留め死へ旅立つ姿はまさに「漢」!)そしてVol1も振り返りつつのエンドクレジットを見ていると「あ~俺やっぱり『キルビル』大好きだァ~!」と思うのであった。 【幻覚@蛇プニョ】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-07-07 00:53:42) |
18.《ネタバレ》 もうっ、ほんとにかっこいい映画でした。構図がすばらしく、色がきれい。最後のタイマンのシーン、何度も何度も見ました。刀や鞘にあたる光が計算されていて、五点・・拳の時には音楽も決まってて、「椿三十郎」のラストを思い出しました。 【A_sui】さん [地上波(字幕)] 9点(2005-07-18 00:45:19) |
17.ファーストシーンで、もう完全にノックアウト。教会でのブライドとビルの再会シーンに、映画の根底に流れているすべての感情が込められていて、思わず溜息してしまいました。愛するビルの子のために下したブライドの決断。彼女を撃ったことですべてを諦めたバドの男気。去って行ったブライドをどうしても許せなかったビルの弱さ。結局なにも手に入れることガできなかったエルの惨めさ。どれもこれも不思議なくらい身に沁みて、不覚にも泣きそうになったほど。構図も見事。音楽もピッタリ(Rロドリゲスって多才なのね)。前作では雪の日本庭園がどうにもピンと来なかったけれど、日本人にはこっちの方がすんなりくるかも。自分の世界を理解し共有してくれる仲間がいて、こんな作品を作れるタランティーノは幸せもの。初めて彼を天才だと思いました。家庭を壊してまでこの愛の映画に付き合ったユマ・サ-マンにプラス1点。 【showrio】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-03-31 16:26:18) (良:1票) |
16.《ネタバレ》 最後の曲とウィンクに9点。これは働くおかあさん、またはキャリアウーマン的な物語だったのか 【ガム】さん 9点(2005-01-30 22:58:17) |
【チビすけ】さん 9点(2004-12-13 11:17:34) |
14.こっちの方が映画らしいというか、1に比べてド派手なアクションは控えめで、逆にセリフが多く俳優陣も演技してるので普通に見れます。しかも1の時にわからなかった部分が解明されてくので面白いです。アクションが控えめと言っても、ないわけじゃないですし。そこら辺の映画とは一味違う変わった完成度の高さを見せつけられました。パイ・メイ伝授の奥義・五点掌爆心拳は意外にさり気ない技でしたね。 |
13.オマージュの塊のような「キル・ビル」シリーズもコレで見納め? かも知れないが、さっそく続編の噂(エル・ドライバー+ゴーゴー夕張の妹の復讐劇orヴァニータ・グリーンの娘の復讐劇)も飛び出しています。これは恐らくタランティーノのいつもの悪ノリかも知れないが、ホント予断を許さない人物である。 今回も多彩なB級映画の要素をパクリまくっているのですが、今度の続編ではショウブラザーズの映画に頻繁に顔を見せていた伝説のキャラクターであるパイ・メイを登場させている。中国映画お得意のカンフー修行のシーンを見事に再現しています。思ったよりも短いエピソードでしたが、後にエル・ドライバーが何故に独眼であるのかが分かるようになっています。 オマージュと言えば、前回は“日本を舞台とした時代劇”や“ブルース・リーを思わせるカンフー映画”が主なものでしたが、今回は“マカロニウエスタン”中心の構成となっている。話題になっているバイオレンスシーンの少なさは、確かにそういう描写が好きな人には者足りないかも知れないが、その分タランティーノお得意の台詞による遊びがタップリと楽しめます。 彼自身、この作品への思い入れは相当強いようで、エンドロールでは丁寧に出演者を紹介しているし、最後を飾るための音楽も最高。相変わらず良いセンスしてます。 「キル・ビル」は久々にメガホンをとった作品でしたが、過激なバイオレンス・台詞の面白さ・構成の上手さ・曲選び・・・と、完全復活といきそうな予感がします。 |
12.タランティーノの描きたかったことが分かってしまった。vol.1だけでは分かる訳がなかった。何だか悔しい。これは、母親への狂おしいまでの讃歌だ。出産で母親が苦しいのは誰だって分かっている。でも生まれて来る子供も苦しいことは意外と知られていない。人は母親を傷付け、自分を傷付けながら産まれて来る。産まれる時から暴力に塗れている。人が暴力に魅かれるのは、人が暴力に内包されているからだ。この映画はそれと同じように、母がいて、子がいて、暴力がある。何だか悔しくて、嬉しい。母親が、女性が、とてもかっこいい映画だった。これは、あごにょにょーんのお兄さんが母親に送った、最高のラブレターだ。好き放題やることで送った、母親への最高の感謝状だ。「マム、産んでくれてありがとう。マムが産んでくれたお陰で、おいらはこんなに好きな世界で、好きなものを好き放題作ることが出来た」。私は、そういう映画だと思った。名に偽りはない。これは紛うことのない“Love story”だ。 【ひのと】さん 9点(2004-08-01 23:12:34) |
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11.素晴らしー! 五点掌爆心拳は北斗真拳もしくはバラモン家を、 ゼロ距離パンチは二重の極みを彷彿とさせました。 今度のきるビルは自分の好きなネタを傍若無人に コラージュしてみたぞ、という前作の味は残しながら、 台詞や世界観にもコクがある作品になっていると思う。 教会シーンのひりつく緊張感、棺桶のシーンの密閉感は 特に印象に残った。 【ことり式】さん 9点(2004-05-22 19:06:34) |
10.素晴らしく、「タランティーノ」の映画でした。1のギャグ度合いはどこへやら。こんなかっこいい女主人公は見たこと無いよ!!ありがとうQT!1で不安になった私を許して!(いや、1もある意味大好きですが) 【凛】さん 9点(2004-05-20 21:33:30) |
9.《ネタバレ》 「傷み」の映画だなと思いました。vol.1は刀で切る「痛そう」な感覚が満載でしたが、vol.2はよりリアルな傷みを追求して時間をかけてみせていました。殴られ、胸を撃たれ、脅され、生き埋めにされ(これはリアルな恐怖の追及でした)パイ・メイに腕をねじ上げられ、血が滲むまで板に手を打ち続けるヒロインの姿。体をキズつけられる「傷み」を観ていると、恋情の切ない「傷み」も、心で感じる痛みとしては同質かもしれないと気付き驚きました。この全編を満たす「傷み」効果でブライドの子供を失った壮絶な哀しみや愛さえもタラ流に表現しているような気がしてきたのです。復讐自体もとても痛々しいものに感じました。ビルとブライドの会話ですが、「名前を替えても本質は同じだよ」の話は、ビルの「ブライドを真に理解しているのは俺だけだ」という愛の告白に感じました。四歳の娘が金魚によって生死を学んだ話は、「娘はいずれ死がわかるようになる。俺を殺すなら、今しかない。さあヤレッ!」というビルの愛を感じました。(「ポネット」という作品の監督が子供は5歳になると死を合理的に考えられるようになると言っていたのでそう思いました)彼女の愛を失った彼にとってその手で殺してもらうことが究極の愛の形なのだと思いました。そして殺し屋の罪を拭う為に試練をビルはブライドに与え続け、それも愛だったのかもしれない。(これがタラのラブとは!)最後に奪うものは彼の心臓(心)でした。安楽死のような必殺技をビルに使ったのもやはり愛でしょうか。ブライドの壮絶な苦痛の果てに得た最高の幸せ「子供」。幸せそうな彼女の顔は子供は何をおいても大切なものという母の強さや愛・精神を表しているのかもしれません。「ありがとう」の言葉、ビル(タラ)の愛をブライドは受け取ったようですね。ところでいろんな映画のオマージュが詰まった本作、今まで観た映画のシーンを思い出す楽しみはタラの手を離れ、すでに委ねられた観客の映画好き人生そのもの。vol.1さえ既にこのvol.2を楽しむベースの1本になってる気がしています。前後編それぞれのテイスト楽しもうよ!っていう破天荒な監督タラの笑い声が聞こえてくる気がするのです。 【ひいらぎ】さん 9点(2004-05-14 00:16:03) (良:1票) |
8.私は1よりも2の方が好きです~vvv(もちろん1も好きですが)はちゃめちゃアクションな1とは対比的に、2は結構シリアスな内容で、これはこれで凄くタランティーノらしいなと思いました★私は好きです、こういう重たいのvvvでもユマの家族愛(っていうか親子愛)がラストは満載で良かったです!あとやっぱりパイ・メイのシーンは友人と大爆笑してしまいました…。でも個人的にはもっと修行のシーンを掘り下げてほしかったです。何か不十分だった気が…。でもエンディングが超カッコ良かったです!!あとサミュエル・L・ジャクソンも見つけたし、なかなかオイシイ作品でした! 【Ronny】さん 9点(2004-05-07 16:39:21) |
7.《ネタバレ》 1を観た人の中には2を受け入れられないという人がそこそこいるようだ。「滅茶苦茶さが足りない」…1を観てしまったら観客が「もっと」を求めるのは当然わかること。しかし僕が1を観て感じたのは「滅茶苦茶さはここで限界」ということだった(1でも「もうダメ」と感じた人はたくさんいるでしょう?)。しかし2が1以上の血糊たっぷりバイオレンスで仕掛けてくるとしたら…観客は醒めるでしょう。だからバイオレンスは「目潰し」などの最低限度で留めつつ(それでも「痛さ」を失っていないのが凄い)、映画評論家に言われるところの「動」から「静」への転換を図った。前作の売りだった「動」と同じでもダメ、それ以上でもダメ、そうなると別の路線で仕掛けるしかない。そしてタランティーノが考えたのは「ラブストーリー」だった。 僕は不思議だった。自分の映画で「マドンナの"ライク・ア・バージン"は巨根男を歌ったものだ」と言ってのけ、ざくろのような死体を持ってきた殺し屋に「女房が帰ってきたら離婚される!」とブチ切れる俳優タランティーノが出演しない理由はどこへ?・・・と。だけどタランティーノはもう既に出演している。タランティーノよりもタランティーノらしい"ビル"に姿を変えて。ビルはタランティーノそのものだ。前作の血糊に騙されてはいけない。彼はサディストではない。マゾヒストだ。究極のマゾヒストだ。2で突如挿入される1のいちシーン。オープニングタイトル前のあのシーンだ。ビル(= タランティーノ)は血まみれのユマに言う。「俺のことをサディストと思うか?…違う。俺以上のマゾヒストはいない」…そういうことだったのか。押さえきれない狂った愛情は他者を巻き込み最愛の人をも失い暴走し続ける。そして彼はユマの五点掌爆心拳の前に散る。彼は最初からわかっていた、そこに彼女が来ることも自分がそうなることも。わかりつつそれを止めることができず、そしてそんな自分を黙って受け入れる…マゾヒスト・タランティーノの真骨頂だ。この映画が「B級」と呼ばれ、全米(全世界)のPTAから叩かれても全米No1を獲ってしまう凄さ。ちゃちな仕掛けと『子連れ狼』がこの映画の醍醐味ではない。この映画は100%のタランティーノのラブストーリーであった。 【ひろすけ】さん 9点(2004-05-05 13:45:49) |
6.《ネタバレ》 この映画に関して初めに言っておかなければいけないのは、「『Vol.1とVol.2、好き嫌いがはっきりと分かれるだろう」という事。Vol.1での、飛行機に日本刀ホルダー、必要も無いのに登場するヘンな日本語、そして血みどろと、コミカルでバカな前作での雰囲気が好きだった人には、このVol.2は受けが悪いのかもしれない。何故かというと、雰囲気があまりに違いすぎるから。本作では血みどろシーンはありません。日本語も登場しません。ヤクザも寿司も登場しません。アクションシーンは減っています、ストーリー重視です。しかし、Vol.1を【面白かったけど、正直な所では期待ハズレ】と感じ取った俺は、このVol.2の方が好きです。物語が終結すると、Vol.1~Vol.2の全ての出演者がCHINGONのラテン音楽にのせて紹介される。そこで、「『キル・ビル』シリーズが終わってしまう事」の寂しさを改めて実感する。でも、それと共に、見終わった後俺はブライドとビル、そして娘との平和な結末と、何とも言えない後味の良さに、最高の至福を感じていました(今回は映画館で見たこともあり、アクションシーンも面白いと思いましたが)2時間18分という、聞くだけなら長そうな上映時間が、驚くくらいあっという間に過ぎ去ってしまった。 |
5.Vol.1は正直言ってギミックだけの駄作だと思っていたけど、このVol.2は傑作ではなかろうか?なんといってもうれしいのはタラちゃんの持ち味である語り口のうまさ、これが全開になって戻ってきていること。このとぼけたC調な会話術はほんとうにタランティーノの持ち味。日本ではコトバの制約があるからそうでもないけど、アメリカの劇場では爆笑に次ぐ爆笑なんではないかな。 アクションも細かいアイディアがいっぱいあって、たとえばトレーラーハウスの死闘では、狭すぎて日本刀を抜けなかったり、便器に顔を突っ込まれたエル・ドライバーがレバーを引き、水位を下げ一息ついたり(笑)こういう小技がVol.1にはいまいちなくて、ひじょうに大味だった。Vol.2は隅々まで考え抜かれていて、洗練された映画でしたね。 全体を通じていえることは、これはタランティーノ版「地獄の黙示録」なんだね。完結してみると、やっぱりこれは映画史に残りうるポテンシャルをもった快作でしたね。 【ウェルテル】さん 9点(2004-04-27 06:55:27) (良:1票) |
4.観た後、ボリューム1をまた観たくなりました。そしたらきっとまたボリューム2を観たくなるのだろう。すばらしいループ構造。ユマサーマンが一気に大人びました。美しい。2を観て改めて感じたのがルーシーリュウの存在感。彼女の白和服姿は本当に衝撃的だったのだ。それを含めて1での衝撃が強かったので、2ではその衝撃に慣れてしまい、半ばランナーズハイになっていた。もし2から観たらどんな感想を抱くのだろう。そのときもあの衝撃を食らえるだろうか。その辺がよくわからないから準満点。でももし繋がって4時間映画になってたら、肝心な最終章で眠ってしまうかもしれない。分割してよかった。1のラストのビルの台詞によって期待に胸が膨らんでいた半年でした。ステキな半年間を有難う。これからもすげぇ映画を創り続けてくだされ。個人的な要望ですが、ああいう生還のしかたするなら墓碑銘も「キャリー」にしてくれ(笑) |
3.《ネタバレ》 ウマ・サーマンよ、この俺を殺してくれ。さぁひと思いにバッサリと。 血と汗と涙の壮絶な復讐劇の果てに、ふと抱いた些細な夢想。 Vol.1と明らかにテイストが違うとか、映画の文法がどうとか、タランティーノはそんなこと微塵も考えていない。第一、俺はそんなものに感動しているのではない。スクリーンを通してヒシヒシと伝わってくるその魂に。そう心意気だよ、ココロイキ。だからこそ教会でブライドが見せる笑顔の輝きに惹かれ、生き埋めと暗闇の閉鎖感に潰されそうになり、パイ・メイの修行に燃えて、ワゴンカーでの鍔迫り合いに息を呑みながら、この『キル・ビル』にシビ・レルんだ。 『キル・ビル』にはワクワクが満ちている。一秒先への期待感が溢れている。これぞ紛れも無い映画体験だ。映画の喜びに満ち満ちている。客に笑みを、映画に拍手を。 頭の中の妄想をぶちまけたタランティーノは、恐らく世界一アタマの良いバカだろう。言うなれば天才バカボン。バカほど純粋な人間はいない。この冷めた世の中で、将来の夢すら持ちにくい現代で、一人の映画オタクが中学生のハートのまま天下を取った。それだけで無性に顔がニヤけてくるじゃないか。 先日ニュースで見たが、どこかの学者がメスのマウスだけで子孫を造る事に成功したらしい。もしかしたらこの世界に、もう男は必要ないのかもしれない。そう思ってしまうほど『キル・ビル』の女たちには胸が震える。ブライドもオーレンも、GOGOにもエルにも。そして残念ながら男たちは死に逝くだけだ。刀で斬られ、毒を食わされ、目玉を抜かれてツボを押されて。 そう、だから、だからこそウマ・サーマンよ、ブライドよ、ブラック・マンバよ、ベアトリクスよ、ママよ、この俺を殺してくれ。ひと思いにバッサリと、もしよければ必殺の五点掌爆心拳で。俺は血まみれの後ろ姿を、いつまでもずっと見続けていく。薄れ行く記憶の中で。霞みゆく瞳の先に。 【紅蓮天国】さん 9点(2004-04-24 20:35:25) (良:2票) |
2.《ネタバレ》 VOL.1のアクション満載な破天荒な展開とは全く異なる重厚な雰囲気でじっくりと物語を見せる傑作VOL.2でした。正直、最初はあまりにもVOL.1とノリが違うのでとまどいも覚えたのですがVOL.1ではまず見られなかったブライドの内面と仇のビルの男女の切ないドラマが次々と出されていていつの間にか引き込まれて行きました。最後のビルとブライドの会話は近年観た映画の中でも屈指の名シーンでした。VOL.2を観終わった後でまたVOL.1を観るとブライドとビルの感情移入の度合いもまるで違うと思いますのでそれを確認してみたいです。あと残り二人の殺し屋との対決ですが、しがない用心棒と成り下がるバドはやはりブライドにしっかりと殺されて欲しかったなぁ・・生き埋め中のパイ・メイとの修業の回想がほぼ唯一、VOL.1の名残が見えて緊迫した展開にホッと一息つける所でしょうか・・。エルとの対決は短いながらもオーレンとの闘いより何倍も凄まじい迫力で興奮しました。そしてあの決着で妙に納得しました。ビルとの対決はその前のシーンである意味、対決していたのであの短さで十分でした。最後の五点掌爆心拳のキメ方は絵的に少しあっけなく見えたのでもう少しツボを突く1点、1点をしっかり見たかったです。VOL.1で見限った人はあの方向性がキル・ビルのすべてと誤解されてVOL.2を素通りしてしまう残念な事も考えられるのでやはりそういう意味でも1本の映画としてまとめて欲しかったと思ってます。9点はVOL.2を見て1本に完成したキル・ビルの点数にしました。 【まりん】さん 9点(2004-04-24 20:08:34) |